組織開発 人材価値を高める

人材の価値は無限です

コンサル先の職員と接して思う事は、つくづく人っていろいろな側面を持っているなということです。

例えば、仕事はきっちりとやりたいタイプ!組織としては責任感がありとても助かるのですが周囲に厳しく当たり散らす職員。

やらないといけない事に沢山気づけるタイプ!提案はありがたいが現実進まない事が不満につながる職員。

コミュニケーションが進むタイプ!和ませる部分を通りこすと本題からズレてしまう職員。 などなど

一人ひとりはとても良い部分が備わっていて微笑ましいのですが、組織の中では問題視される部分です。

組織としては、その良さの部分を最大限活かしながら、活躍の経験を通して本人自身の気づきにつなげていきたいところです。

今回は進まない事に不満を感じていた職員との対話で、「その時あなたはどうしてたの?」と尋ねてみました。

「だって・・・」と小さな声で反応されたので、「○○さんがやってくれないという事は分かったよ。そしたらその事実を前に自分として何ができるか考えてみようか」と投げかけてみました。

「例えば相手が書いてくれないなら、こちらから書いて相手に確認してもらう」とかね。

「目的は正しい情報のやりとりだよね」と。

それを聞いてじ~と考えている職員、自分のやるべき事もあるのだと気づいてくれたようです。

相手と自分の立場を入れ替えてみたら、気持ちが落ち着かれたようです。

次の訪問時に声をかけてみようと思います。

組織開発 介護リーダーとして 

アクションプランの実施

現場に関わる際に意識しているのは、結果に到達するまでのプロセスです。

弊社が主に現場で関わらせて頂くのは、フロアリーダーや総括リーダーとなります。

総括リーダーともなると、自ら現場で指揮をとるとそれなりの結果は出るのです。

総合能力を持っているからこそ昇格していると考えれば当然です。

リーダーであれば褒めてあげたい部分ですが、総括リーダーに求められる役割とは何でしょうか。

例えば、ある入居者様の看取りがスタートします。

この手の課題になると、職員それぞれにおいてメンタルや対応スキルにはギャップが出てきます。

もちろん研修はしっかりやっているし、多職種間におけるカンファレンスにも出てもらっています。

それでも気づきが今一つ、醸成されているようには思えないスタッフがいます。

そうなると、ついつい「こうして」「ああしよう」と言いがちになってしまいます。

そんな時に総括リーダーの役割とは何でしょうか。

その場を落ち着かせるだけで終わるのか、その機会を将来に向けた主体性を構築する関わりとするかです。

そもそも配慮不足が気になるスタッフの方そのものの気持ちは、その状況についてこれているのでしょうか。

その場にいる自分自身をどうとらえているのでしょうね。

仕組み、ルール、手順など構造的な部分が明確であるのと、人が「がんばろう!」と思える動機づけは別の課題です。

さて、総括リーダーはこのまま言い続ける事が自らの役割ではないと気づかれました。

まずは、介護職員だけの座談会を開くそうです。

誰にも遠慮せずに、自分たちの本音が話せる安心で安全な場の提供こそが、自分の役割だということを。

リーダー会議

コンサル先のリーダー会議です。

報告内容10個、問題解決内容3個、創造課題1個と盛り沢山の1時間半でした。

念入りに総括リーダーと打ち合わせし、全員参加の活発な会議を目指します。

全員参加、それはつまり受け身ではなく、自らが考え発言する会議です。

リーダーの悩みや尽きません。

へこむ出来事も一杯、リーダー個人ではどうしようも無い事だって出てきます。

でも周りを見て下さい、確実に言える事は一人では無いという事です。

相談する仲間がいて、場所も確保されている事に気づいて欲しいのです。

リーダーの勢い、その雰囲気が現場の彩りを変えていくのです。

その力をどう引き出すのか、

総括リーダーには、集団の性格を読み、戦略を立てて進める事を伝授します。

会議の成功は、各人の心に少しでも「やってみるか!」を芽生えさせる事です。

継続というミッションのエネルギーをフル充電できる活力の場所ですから。

 

 

 

自分を通して相手が変わる

信頼の要素

クライエントや業者の方々とのやり取りを行っていて気づいた事があります。

改めて考えると、私が重要視している一つに、レスポンスの速さがあります。

相手の想定を上回る速さで、想定以上の内容のリターンを心がけているのです。

「いずれやるなら早く終わらせる」小学校の夏休みの宿題でも感じていた事です。

今は「相手の気持ちを反らせず仕事も終わらせてしまう」の一石二鳥なのです。

お相手が経営者であればあるほど、返ってくるレスポンスもまた速し。

これこそまさに「信頼」のキャッチボールです。

業者の方々に至っては、こちらのテンポを察した作業を心がけて頂けます。

これまた自分のペースで仕事を進める秘訣なのです。

自分の行動を変えるだけで、相手が変わるという事です。

評価行為

人を見る視点

コンサル先の管理者クラスと職員評価のすり合わせを行いました。

正しく評価する視点は、あらゆるテキストに書かれていますが、

果たして自らは適切に実施できているのでしょうか。

意識として、マイナス面と同じくらいプラス面を列記するつもりでいると、

今まで見えてこなかった各々の良さがフォーカスされてきます。

良くある間違いは、

個々に合わせた「期待」というスケールに達成しないとマイナス評価で、

そのスケールから外れたプラス面は御蔵入りになるケースです。

スケールから外れる、要するに想定外は、言いかえると管理者の創造力を

超えた可能性を秘めているという事です。

評価行為とは、管理者にとって創造力強化のミッションが追加される場面です。

 

組織開発 やる気の継続

表現する場

人は自分が進歩していると感じることを好みます。

そして何かが習得できたか、結果が目に見えて分かると喜びがやる気に繋がります。

コンサル先では、営業会議や幹部会議をスタートさせています。

「また会議?」ではなく「この会議だけは出たい!」と思わせるには?

会議の内容が自分事に捉えることができたら、次に進みたい心理が成立します。

参加意識、達成感、何かが変わる事への期待・・・

そこには、簡単でなく、少し困難なトリガーが必要です。

例えば営業会議。

周りの意見を聞く前に「あなたのアイデアは?」が問われます。

読む、聞くは極力省き、「考えて発言する」「創造する」がミッション。

舞台は整いました。

程良い緊張感の中、メッセージ力のある自分を確信して下さい。

 

価値の捉え方

職員がレクリエーションの提案をしてくれました。

大学生の姪っ子がよさこい踊りのサークルで活動しているとのこと。

老人ホームに来てもらうと明るく華やかではないかと言う事でした。

さて、管理者としてはこの情報のどこに価値を感じますか?

まずは、職員が情報を持ってくるという行動そのもに価値を見出します。

自ら提案してくれる事からも、普段から職場の事を考えている点が伺えます。

企画が進む事で、他の職員へも思考の模範になる事が期待できます。

さらに大学生との接点に、大きな意味を感じます。

彼らの情報発信力が高齢者施設を開放的に見せてくれるかもしれません。

こんな職場もありかもと、思ってもらえるかもしれません。

その点に価値を感じるなら、継続性を考慮した対応を考える必要が出てきます。

同じ情報であっても、現場職員と管理者では価値の捉え方が異なります。

メンタルモデルを意識して

組織運営のポイント

メンタルモデルとは、対象者が心の中でどう捉えているかを表現したものです。

過去の経験を通じて形成されたそれぞれが持つ評価であり、

私達の物事の捉え方、判断、意思決定などの尺度となります。

現場では時々、メンタルモデルによって意見の相違が起こります。

 

職員は出来ないといい、管理者は出来ると返します。

なぜそう思うかを聞くと、

職員は急に休まれると現場が忙しくなるからといい、

管理者は計算上では職員は配置できているといいます。

判断尺度は、職員は感覚、管理者は理論ベースです。

メンタルモデルの違いとしては、

現場に身を置く職員としては、体感でどう捉えるかが重要な判断尺度です。

規定の職員数でも、入居者の介護レベルが高い場合や体調不良者が多い場合を

想起するのかもしれません。現実的には職員の能力も一定ではありません。

一方管理者は、さまざまなリスクを考慮しても可能だと捉えています。

 

結局この議論の趣旨、目的をどこに置くかです。

そもそものゴールを明確にして、お互い同じベクトルで議論を再考すると、

お互いが主張する問題点が冷静にくみ取れ、次なる対策を講じる事が出来ます。

当り前に思えていた事も「そうでもないかも」と新たな世界が広がるのです。

 

管理者として大切な点は、普段から職員との会話や会議等の場を通じて、

自分達のメンタルモデルを客観的に見れるよう意識的に習慣づける事です。

普段から組織の思考パターンに触れていると、

自分の考えと組織の考えの融合を導き出しやすくなります。

コンサルとしては、現場をラウンドし職員と会話する全ての機会を通じて、

この事を意識して発信するメッセージを選んでいます。

集中ミーティング&親睦会

組織開発 意見交流の場を広げる

2月オープンのデイサービスでは、自分の意見を伝える事を重要視しています。

人の話を聞いて、自分がどう思ったのかを言葉にしてみる、周囲はそれを聞いて、

彼、彼女という個人がどんな人物なのかをイメージしていくのです。

ところ変わって親睦会もそんなワンシーンです。

全く違う場面に切り替えると、お互いの中に新たな同僚像が形成されます。

真面目そうで実は気さく、恐そうに見えて面白い・・・

人を見る側面を変えるだけで距離感も近づく。

近づくと、相手を五感で感じるようになります。

結果、アイデアの創出と実効性が早くなるのです。

そこで弊社が重要視しているのは、コミュニケーション力を高める仕掛けです。

コンテンツを考え、営業に知恵を絞るのは彼ら自身ですから。

 

 

指示内容も教育の一環

受けた指示を忠実に実行に移せる、これは基礎能力としてとても大切です。

ただし管理者として、育てるつもりで指示を出すかどうかも大切なポイントです。

それは、指示内容に「裁量幅を持たせる」いわゆる本人のアイデアの入る余地を

持たせて伝達を意識しているかどうかです。

例えばキャンセル率を下げるため「3度目のキャンセルは忠告していきましょう」

と指示をすると忠実に守る事は可能です。

しかしお相手によっては、1度目で伝えておいた方が良い雰囲気の方もいれば、

3度目でも伝える必要のない方もいらっしゃいます。

要は、当り前のようにキャンセルされなければ、キャンセル率は下がります。

可能な限り、原則と例外を使い分ける職員を育て上げたいものです。