組織開発 介護リーダーとして 

アクションプランの実施

現場に関わる際に意識しているのは、結果に到達するまでのプロセスです。

弊社が主に現場で関わらせて頂くのは、フロアリーダーや総括リーダーとなります。

総括リーダーともなると、自ら現場で指揮をとるとそれなりの結果は出るのです。

総合能力を持っているからこそ昇格していると考えれば当然です。

リーダーであれば褒めてあげたい部分ですが、総括リーダーに求められる役割とは何でしょうか。

例えば、ある入居者様の看取りがスタートします。

この手の課題になると、職員それぞれにおいてメンタルや対応スキルにはギャップが出てきます。

もちろん研修はしっかりやっているし、多職種間におけるカンファレンスにも出てもらっています。

それでも気づきが今一つ、醸成されているようには思えないスタッフがいます。

そうなると、ついつい「こうして」「ああしよう」と言いがちになってしまいます。

そんな時に総括リーダーの役割とは何でしょうか。

その場を落ち着かせるだけで終わるのか、その機会を将来に向けた主体性を構築する関わりとするかです。

そもそも配慮不足が気になるスタッフの方そのものの気持ちは、その状況についてこれているのでしょうか。

その場にいる自分自身をどうとらえているのでしょうね。

仕組み、ルール、手順など構造的な部分が明確であるのと、人が「がんばろう!」と思える動機づけは別の課題です。

さて、総括リーダーはこのまま言い続ける事が自らの役割ではないと気づかれました。

まずは、介護職員だけの座談会を開くそうです。

誰にも遠慮せずに、自分たちの本音が話せる安心で安全な場の提供こそが、自分の役割だということを。

調整力

組織開発の要素

7月に入りコンサル先では各部署に中途採用の職員が配属されました。

そのような中、配属先のリーダーの役割はなんでしょうか。

自らのチームに馴染んでいただくのみならず、働く意欲をどこまで引き出せるかが重要です。

もともと新しい職場への期待や意気込みが高い状態です。

だからこそ、そのエネルギーが縮まることがないよう意識的にアプローチする事が問われます。

「ここで頑張るぞ!」「目標を達成しよう!」という気持ちへ明かりを灯す為にも、初回オリエンテーションはとても大切であり、動因(ドライブ)の部分です。

ここでは「あなたと私が見ているものは?」「私たちはどちらに向かっていけばよいのか?」を共有することで、入職者の漠然とした思いが期待に変わってきます。

ただしこれだけだと精神論の域を超えません。

同時に大切なことは、やる気の継続、能動的に仕事へ取り組める仕組みも(誘因 インセンティブ)構築することです。

昨日の部署は、特定の指導者が集中的に教育することで、日々の進歩や本人の苦手な部分を確実に把握し、相手に合わせて指導に強弱を付け確実に成長に導いていきます。

さらに毎日フィードバックで、気を付けるべき点と良かった点を本人に伝えることで、やる気を継続させているのです。

調整力がある人とは、このように思いを行動まで落とし込める人です。

さて、組織開発に取り組む場合も関係性を築く上での調整力は必要になってきます。

組織開発

データ分析

外部環境の急速な変化にしなやかに対応するためにも、組織のコミュニケーションや関係性など「ソフトな構造」に注目する必要があります。

いわゆる組織の成果を上げるで、一人ひとりの持ち前の力を発揮することが求められます。

ただし成果を上げる前提条件には、組織やチームの目的・目標が明瞭であり、共有していることが重要です。

病院や老人ホームなどの現場では、医師、看護師、技師、療法士、介護士など、多職種の協働でなりなっています。

それぞれが知識技術者であり、専門知識を活用しながら、現場の仕事を通してその能力をアウトプットしています。

互いの専門知識や能力を、同じ目的に向かって発揮してしてくれる場合、これぞ「The 強み」であり、事業所の特徴として鮮明に表れます。

しかし逆もしかりで、中には自分がやりたいことに終始し、その力が組織目標に連動していない人もちらほら。

自分ができる最高の仕事をするのは極めて大切なのですが、組織人としてチームで結果を出す以上、部分最適化のみならず、全体最適化への意識が重要になってきます。

「資格は欲しいがあなたでなくても」と言われないように、それぞれの組織で輝いて頂くためにも関係性を見直す機会が必要です。

関係性をデザインする

会議では、何が決まるかより、どのように決まるかが重要だと考えています。

リーダー会議は気持ちを統一する場であり、自分達で結果を導く場なのです。

参加感、納得感とういう共感が、行動に繋がります。

これは、決めた事を守るかどうかにも通じるのです。

させられた感と責任感と大きな分岐点です。

そのため、見える部分と見えない部分をオーガナイズする必要があるのです。

見えないコンテクストに注目し、ファシリテーターにアドバイスします。

今回は、心の障壁を取り除く工夫、記憶に残る進め方を加えました。

ファシリテーター自らが、いつもと違う変化を体感したようです。

参加者それぞれのエネルギーの掛け合いが、いつも以上だった事を実感。

これを体感すると、ファシリテーター自身が工夫する喜びを覚えます。

当然、現場に反映される速度にも変化が出てくるのです。

 

認定社会福祉士研修

本日は、認定社会福祉士研修の最終日です。

システム理論、エコロジカルモデルをはじめ、エンパワーメントアプローチなどを

もちいて分析し、自身のソーシャルワークの展開を俯瞰する絶好の機会でした。

心情的にはクライアントの希望や意思が読めると、ついつい課題解決の支援を

しがちですが、その介入が対処療法の域に留まり、本質を見据えた対策に繋がって

いないと、ソーシャルワークの責任を全うできたとは言えません。

ましてや認定社会福祉士は、スーパーバイザーとしての役割が伴ってくるだけに、

常に学術的に裏付けられた発言や行動を取る事が求められるようになります。

 

介護施設における組織開発にて、システム理論をベースに関与させて頂きますが、

関与の一つ一つは、「人」と「環境」の交互作用を期待するエコロジカルモデルや

職員のストレングスに注目するエンパワーメントアプローチなど、

関係性から生まれるもの、期待するものが同じである事を実感します。

今後も理論と実践を並行させていきたいと思います。

リーダー会議

コンサル先のリーダー会議です。

報告内容10個、問題解決内容3個、創造課題1個と盛り沢山の1時間半でした。

念入りに総括リーダーと打ち合わせし、全員参加の活発な会議を目指します。

全員参加、それはつまり受け身ではなく、自らが考え発言する会議です。

リーダーの悩みや尽きません。

へこむ出来事も一杯、リーダー個人ではどうしようも無い事だって出てきます。

でも周りを見て下さい、確実に言える事は一人では無いという事です。

相談する仲間がいて、場所も確保されている事に気づいて欲しいのです。

リーダーの勢い、その雰囲気が現場の彩りを変えていくのです。

その力をどう引き出すのか、

総括リーダーには、集団の性格を読み、戦略を立てて進める事を伝授します。

会議の成功は、各人の心に少しでも「やってみるか!」を芽生えさせる事です。

継続というミッションのエネルギーをフル充電できる活力の場所ですから。

 

 

 

オーダーメイド研修

組織活性エッセンス

コンサルに含まれる研修の一つで、ただいま資料作成中です。

参加対象者と事前面談し、現場の様子から課題を抽出していきます。

例えば同じ運営トラブルでも、

問題の捉え方がズレているのか伝え方に不備があるのか。

理論的に紐解きつつ、訴求ポイントを研修内でフィードバックします。

同じく現場においては、新たな問題抽出と研修活用の検証に入ります。

現場と研修の交互作用にて難易度を上げていきます。

評価行為

人を見る視点

コンサル先の管理者クラスと職員評価のすり合わせを行いました。

正しく評価する視点は、あらゆるテキストに書かれていますが、

果たして自らは適切に実施できているのでしょうか。

意識として、マイナス面と同じくらいプラス面を列記するつもりでいると、

今まで見えてこなかった各々の良さがフォーカスされてきます。

良くある間違いは、

個々に合わせた「期待」というスケールに達成しないとマイナス評価で、

そのスケールから外れたプラス面は御蔵入りになるケースです。

スケールから外れる、要するに想定外は、言いかえると管理者の創造力を

超えた可能性を秘めているという事です。

評価行為とは、管理者にとって創造力強化のミッションが追加される場面です。

 

総合力の第一歩

組織開発 実態調査

昨日は台風に追っかけられながら、ギリギリのタイミングで三重県に到着。

暴風雨は建物に入ってから到来し、インパクトある初回訪問でした。

特養、デイ、サ高住のリーダー以上の方14人と面談させて頂きました。

個々人のポテンシャルが高く、開所当時の職員の方々からは、

静かながら支えて続けたプライドが光ます。

介護度3以上の基準導入前から、介護度の高い人を受け入れる体制が整っており、

さらには、困難事例を受け入れる施設として地域との信頼関係が出来ています。

管理者いわく、特養の待機も激減し危機感を感じて久しいと。

待ってでも入居したい特養となり地域一番を目指す!

先見力が次なる方針を明確にしご依頼頂きました。

総合力を引き出す新しいフェーズに入ります。

運営設計図

大阪は小雨でも、新幹線の景色は晴れやかに移り変わります。

本日は、有料老人ホームの開設に向けて、オペレーションの打ち合わせです。

一定の条件を取り入れながら、本設計が仕上がっていきます。

次段階は、ターゲットをより具体化し、オペレーションを組み替えていきます。

やれる、やれないを考える前に、貫きたい信念を伺います。

介護やレクリエーション面、地域との繋がりを考えた、職員配置や保険外サービス、

近隣との連携をイメージしていきます。

実現に必要とされる諸条件を加えたり、工夫出来る点は新しい発想を提案します。

複雑な思考を開放し、本質を叶える為のシンプルな運営設計図を描いていきます。