懐かしさ思い出の土地

懐かしい思い出の土地に続く道は、深い落ち葉で覆われていました。
ところどころ道路は陥没し、倒木が道を塞いでいました。

一昨日、小さい頃両親が、毎年連れて行ってくれた場所を訪れてみました。
我が家で土地を買って、土地の整備と山菜取りが定例の行事でした。

住所だけを頼りに、車も途中から降りて、道なき道を一歩一歩進んでみました。番地など書いているはずもありません。
「もう見つからないから帰ろう」そんな会話も出ていましたが、何故か歩みを止める気になれませんでした。
気持ちがおもむくままに進み、屈んで木々をかき分けたその先に、なんと懐かしい風景が広がっていたのです。
「あったよ!ここよ!ここ!」思わず、叫び皆を呼び寄せました。
きっと母親が、『もうちょっと先よ、諦めないで!』っと、後押ししたんだろうなと感じました。

幼い頃の私たちに、残してくれた確かな時間が蘇ってきた瞬間でした。耳が生えている木を見つけました【写真】思わず、語りかけてみました。

「私は元気、Papa、Mama聞こえてるかい?」

ママの子で幸せでした

1月2日に母が他界しました。
楽しみにしていた私とのクルージング旅行の旅先で倒れ54日後のことでした。

昨年 3 月、メラノーマという特殊なガンが、母の全身に転移していることを知りました。元気で全く自覚症状がないだけに、本人の戸惑いはたとえようがなかったと思います。旅行前日もジムに通い、医療者の私でさえ、ここまでの展開の早さは想像がつきませんでした。

11 月 5 日に旅行へ出発、最初の 3 日間は夢のように充実した時間でした。その後急変し、船上からヘリで搬送され→九州の病院→大阪の病院→在宅での看取りとなりました。
数えきれない方々にお支えいただいたことに感謝申し上げます。

母は、「途中で倒れてもクルージングに行けて良かった」と、写真を眺め何度も語ってくれました。
最期は、自宅の大好きな庭を眺めながら、家族の談笑に包まれ、ノンアルコールビールで喉越しを楽しみ、息を引き取るその瞬間を家族で見送ることが出来ました。訪問医いわく、在宅介護でも、その瞬間に立ち会えるのは非常に珍しいとのことです。
そっと瞼を閉じ、沢山の蘇る思い出を胸に、「時を駆け抜けて逝った」母でした。

母が亡くなり、改めて気付かされたことが2つあります。小さいころから見慣れたはずの実家の庭が、癒してくれます。山茶花が咲き誇り、様々な鳥が出入りするその小さな空間は息づいています。
至るところにユニークな陶器の置物、私の小学時代の作品モアイ像がこちらを見ています。人呼んで「ジブリの庭」です。ふと、ミカンを枝に刺してみると、つがいのメジロの会話が聞こえてきます。
山茶花の枝を切って、温かい部屋に小さな冬を招き入れます。
私にこんな感性があったのかしら・・・母が今の私を見たら驚くと思います。

もう一つは、母の書類の整理能力には脱帽です。
亡くなって約1ヶ月、様々な手続きが必要ですが、私が探す書類はすべて見つかります。
保険関係、墓地関係、銀行関係、携帯の暗証番号に至るまで、とにかく全てです。母の独特の整理方法があり、それは完全なアナログですが、その威力を身をもって感じました。

親が亡くなって一番困るのは、何がどこにあって、どうなっているのかがわからないことです。
母は私にその苦労を一切させませんでした。
書類が見つかるだけでなく、その書類には、やり取りの日付と簡単な内容が時系列で書かれています。
そのため、私の理解も瞬時です。
母がいつ、誰と、何を、どのように交わしたのかが分かるのです。私は、母とは真逆で「大雑把すぎる」とよく言われたものです。

そんな私が先日から、母の整理方法を真似はじめました。母の自慢げな顔が目に浮かびます。
素直に「この能力が私に引き継がれていますように・・・」と願います。

下記は、「父の介護」に続き「母の医療」を綴っています。少しでも在宅医療・介護に携わっている方のお役に立てればと思います。https://carestyles.com/carelab-2/

思い出づくり

母と母の親友の3人で、大阪梅田のMAGIC SOLEIL太陽の魔法レストランへ行ってきました。

おもてなしから、お料理タイム、ショーにいたるまで、全てがエンターテイメントでした。5人のマジシャンが、交互に見せてくれます。驚き、笑い、笑い、驚き!驚き!と‼️

前日の妹家族のホームパーティーに続き、笑顔の1日でした。

♯太陽の魔法レストランhttps://magicsoleil.com/

仙台旅行

また一つ母との思い出づくり。
親子3人で仙台旅行。

空港到着後、レンタカーで一路日本三景松島めぐりと国宝.瑞厳寺へ。
早々母の心は踊ります。

翌日は、平泉の中尊寺,弁慶堂、本堂、金色堂、白山神社を巡りました。
奥州藤原氏の本拠地であり、源義経、弁慶の主従終焉の地。
以前に訪れた事のある母が詳しく解説してくれます。
17:00が過ぎ、辺りは暗くなりましたが、弁慶の墓を訪れ、義経の妻子の墓、義経の供養塔に訪れた時は真っ暗、携帯の光を頼りに訪問しました。

最終日は、蔵の町並み村田町へ。
室町,江戸の商人の活気が伝わってくるようです。
建造物の説明を受け、鳥取の町並みに似てると懐かしんでいました。

夜は、牛タン、生牡蠣、ワイン、シャンパン、日本酒、何でも美味しいと堪能してくれる母。なんと最終日はゆっくりし過ぎて、空港到着がフライト30分前、ギリギリ、母曰く、スリル満点で全く!!と。
共に過ごす今この時の思い出だけは、私たちの中から消える事はありません。

父を通して学んだこと

本日は、個人的な内容ですが、私の感じた大切なことをシェアできたらと思い書きます。

5月29日に父が永眠いたしました。
87歳でした。
胸部大動脈瘤の破裂は宣告されており、2年前から覚悟しておりました。医師が珍しいと言ってくださるほど、発作の症状が最小限で、家族との穏やかな会話の時間が持てました。
17年前、起業する上で、いつかくるこの時のために、大阪へ拠点を移しました。毎夜、入浴介助と就寝介助に実家へ通う日々を3年過ごしましたが、介護が嫌だと思った事は一回もありませんでした。むしろ、この時間がいつか無くなってしまうんだなぁと、それを覚悟していましたが、今回現実を迎えました。
最期の瞬間に立ち会う事ができ、私自身が納得できました。
多くの関係者の皆様に感謝申し上げます。

今でも定例の時間帯に実家に行くと、無意識に腕時計を外している自分がいます。入浴介助の事前手続きを身体が覚えているのです。こんな瞬間にあの時の当たり前が、かけがえの無いものであったことを実感します。

今回、介護をする一人の家族として、介護とは何か、生きるとは、生き切るとはどういうことか、それと向き合い自身はどう変わっていくのか、自分の中のあらゆる価値観に触れました。

そんな自分の気持ちを素直にケアLabに綴っています。

テーマ2:パパの介護
第1回~第6回は、父の介護エピソード、介護への価値観第7回~第19回は、救急搬送、父の死への覚悟、旅立ち、私達

テーマ1:ママの医療
2か月前、母にも大きな病気が見つかりた。死生観、心のうつろぎ、家族の思い、知人・友人・関係者の存在で前向きに向き合っています。

それぞれの関わりは、私にとって、私しだいで、事実の意味づけを変えていけることを体感しております。

関係人口とは

関係人口とは、特定の地域に継続的に多様な形で関わることです。

この言葉を繰り返し発言し、関係人口を広げていこうと実行されているのが、安芸高田市の石丸市長です。

市の活性化を考える際に、移住してもらう対策より、関係人口を増やすという現実的な対策が重要であり、その一つが伝統芸能を県外で披露し安芸高田市を知ってもらい、さらに外需に繋げていくことだと言われていました。

その一つとして、大阪府茨木市のおにクルのオープニングイベントに安芸高田市の神楽講演が開催されました。

講演を観た母が喜こび、懐かしんでいました。
「幼いころ母親がよく出雲神楽に連れて行ってくれた」
神楽には、出雲流など種類があるそうです。
来年も開催されるなら、観てみたいなと。
このようにして、関係人口が広がっていくのだと実感しました。

”ふるさと”の存在

4月1日2日は、父親と姪っ子とともに、父親のふるさと兵庫県美方郡湯村温泉と浜坂のほたるいか祭りに参加してきました。

父が長年応援してきたふるさと活動の一つです。
現在、下半身が動かなくなりながらも、ふるさとの未来に貢献したいと願っている父から、ほたるいか祭りの応援に行きたいと言われ、1泊2日で企画しました。

親戚同席の夕食会で同居している姪っ子が、「祖父のお世話も家族みんなでやってて楽しいよ」と一言。周囲がそれが言えるってすごいねと言われ、本人は戸惑っていました。「介護」に先入観のない姪っ子にとって、我が家の介護を通して培った価値観なのでしょう。私が描く介護の未来です。

さくら満開、道中の会話一つひとちがとてもありがたい時間でした。


会場では現在はお役目を降りた身でありながら、関係者席に迎えて頂き、繋がりや絆を感じる一場面でした。

ホテルの方々の心遣いのある対応に感謝し、食事やお部屋に大満足でした。
宿泊宿はゆめ春来さん、障害のある父も大満足でした。

本日は父上の誕生日!!

母親のお手製のちらし寿司。

子供のころから大好きでした。

家族団欒がこんなに貴重なものとは、いろいろな変化に適応しながら今を楽しんでいます。

令和4年 謹賀新年

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

コンサルティングの依頼を受ける際の原点は、とにかく相手の話をじっくりと伺い、どこに課題を感じていらっしゃるのかを共有する作業から始まります。

これができます、あれができますではなく「真に何を望んでいらっしゃるか?」に焦点を当てる時間がとても大切だと痛感いたします。

今年は介護事業所であれ、コラボ先の企業であれ、個人対象であっても、まずは関わらせていただくまでの対話を重要視していきたと思います。

始めて自社パンフレットを作った理由

10月27日にCareTEX’21大阪で、経営者向けコースでセミナーをさせて頂きました。2021年介護報酬改定を経営視点で読み解く~その先を捉えた行動と対策~というタイトルで、マクロ視点での捉え方を共有させていただきました。60人以上の方がご参加いただき大変ありがとうございました。

その時に、自社のパンフレットを配布させていただきました。長年コンサルをしており、自社のパンフレットを作成した事はありませんでした。理由は、私が提供させていただいているサービスは、語っても実感いただけず、伝わりにくいからです。

しかし今回は、ご利用いただいているクライエント様からのお声を通して、少しでも私が発信したいメッセージがご理解いただけるのではと思い、作成する運びとなりました。

これからも、このパンフレットが語ってくださっている以上のお仕事を実直に行っていこうと思います。

ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。