看護師の存在価値を再認識する

自社の強みをどのように表現するか

介護施設のブランディング化に向けて、看護部門に関わらせていただきます。

看護師の存在価値を高める事で、当然ですが介護への相乗効果が生まれ施設サービスの質が倍増します。

看護師だからこそ観れる視点、看護師だからこその行動を細分化して、日常業務に新たな形で組み込んでいきます。

現場で得た情報を全体のオペレーションと照らし合わせて再考し、最も効果が高く、意味のある業務として整理整頓していきます。

レクチャー&ダイヤローグにおいて、なぜそれが必要なのかを共有し、互いの協議で施設のオリジナルなサービスが作り上がっていきます。

多職種連携で考えるからこそ、頼られる看護の存在価値、強みが際立つのです。

複合施設 内覧会

オープンに向けての最終準備

開所前1週間を内覧会としました。

見学者は、土曜日300人、日曜日200人、月曜日80人で平日に入り徐々に減ってきたとはいえ関心の高さがうかがえます。

内覧会、研修、入居面談と同時並行のタスクで多忙を極めつつも、なんとか最終日を迎えました。

本日は、4月1日オープンに向けての4事業所の最終チェックをさせて頂きます。

時間の合間をみて、簡単な親睦会が開かれました。

どんな場所でも協働を意識してともにする「場」を作ることは組織作りに大切な事です。

新設複合施設 入社研修

特別養護老人ホーム等の複合施設 開所前研修

4月1日にオープンを迎える開所前研修を実施しております。
全研修7日間のうち、3日間(9:00〜17:00)を弊社が担当させていただき、人間関係づくり、知識、技術、思考構築などをレクチャーやワークショップを通じて形成していきます。

スタートは、自分が持っている介護への興味を強化するため、動機付けのお話をさせていただきます。次に職員間のコミュニケーションにアプローチし、周りとの関係性を高めて居場所、落ち着きどころを作ります。その後、認知症、リスク、ユニットケア、記録の書き方、ターミナル、介護技術、組織についてなどをワークショップを交えて展開していきます。

今回ターミナルケアの導入部分で、嘱託医の先生にもご協力いただきました。地域の医療体制や医師としての看取りの考えをお伝えいただきました。これから協働いただく先生に対し職員が親しみを感じて頂きたく段取りさせて頂きました。

毎回痛感するのは、初回研修の重要性です。オープン後も関わらせて頂くことが多く、研修を受講された方と後から入職された方の視点や気づきの違いを実感します。研修では、法人の方針をベースに全体像とエッセンスをお伝えしているので、自分が置かれている状況や考えるべき視点がベースにある人とそうでない人の違いです。

良くあるパターンは、開所前研修でモチベーションが高まっても現場に入ってからのギャップに落胆するケースです。弊社はそれを前提に、研修とコンサルティングをデザインしています。当然ですが最初から理想通りに準備されている訳ではありませんが、それを作り上げていく当事者である事をお伝えし覚悟してもらいます。開所後にさまざま問題が発生するため、それをチャンスと捉えて関わらせて頂きます。

1日目より2日目の今、随分とリラックスし職員の思考が柔軟になってきました。研修をしながら、職員のキャラクターや反応も見させて頂き、運営に活かしていきます。

業者選定委員会へ参加

公募型プロポーザル 「平成30年度地域福祉見守り活動事業業務委託」

本日は区役所にて、来年度の地域見守り活動事業の選定委員を実施させていただきました。
孤独死や認知症予防はもとより、要援護者にどのようにリーチし安心、安全な暮らしにつなげていけるか、大阪市内のどの地区にとっても共通の課題です。
本日のプレゼンをお伺いしても、地域包括ケアシステムの足がかりをしっかりと着目されていらっしゃいます。

私事ですが、近隣の高齢女性の方と立ち話をする機会がありました。
彼女いわく、依頼していた訪問介護事業所がサービスに来るのを渋るそうです。
ケアマネの方もレスポンスが悪く困っているのだという話しをされました。
きっとお互いにいろいろとあるのだろうと思いますが・・・
はてさて。
とりあえず私としては、目の前のご近所さんを満足させずして、選定委員などおこがましいなと。
早速、ネットで調べて今夜情報を提供して差し上げようと思いました。
これは専門家としてではなく、近隣住民のコミュニティーの中の私ができることです。
お互いが少し気遣う、そんなインフォーマルな住民意識を高めていきたいものです。

複合施設オープンに向けて

最終準備の段階です

特養や小多機をはじめ5つの事業所があり土地に余裕もあって、感想としては「広い」の一言です。
事業の拡大にともない、事務所が手狭になるケースが多いのですがここではそんな心配はなさそうです。
1階玄関の中央に走る廊下、地域交流センター、デイサービスを合わせると、いつでも大イベントの開催が可能です。その分、ユニット間の距離があり、職員の動線は考えどころとなります。
デメリットを最小限に、メリットを最大限にが弊社の仕事です。

シンガポールのナーシングホームを見学

海外の老人ホーム

シンガポールのナーシングホームを見学をさせて頂きました。
理由は、急速に進むシンガポールの高齢化に現場がどのように対応し変化していくのか、この時点で拝見しておきたかったからです。

ご存じのとおり、65歳以上の割合7%以上は「高齢化社会」、14%以上は「高齢社会」、21%以上は「超高齢者社会」と呼ばれる中、日本が高齢社会に移行した期間は、わずか24年間(1970年から1994年)で2016年は27・3%となっています。
シンガポールはというと、2000年に高齢化社会となり2016年で12.4%と右肩上がりの上昇で、日本以上に短期間で進んでいます。
 
シンガポールの社会保障制度を見てみると、中央積み立て基金(Central Providence Fund: CPF)があり、国民および永住権所有者には、月額給与の一定割合(11年は20%)を個人口座に積み立てることが義務付けられた公的年金制度があります。雇用者も一定額割合(同16%)を拠出するものです。

積立金は政府が運用して利息を付けており、住宅購入資金や教育費、医療費はここから充当でき、残りは原則55歳以上から引き出し可能ですが、途中で積立金を取り崩すことで老後資金が途中で底をついてしまうという問題もあるそうです。

1996年に制定された「両親扶養法」なるものは、60歳以上の自活できない両親の扶養を子供に義務づけるものであり、高齢の親と同居する世帯などは、所得税控除などの優遇制度が設けられているそうです。街中のあちらこちらに見かける大型ショッピングセンターの1階には、デイサービス、クリニック、フィットネスジム、保育園の複合施設が備わっています。

ともあれ日本の年金制度のような分配もなく、社会や組織の相互扶助が薄いとなると、低所得の人にとっては厳しい仕組みともいえるでしょう。
 
それを踏まえて、公的なナーシングホーム、日本でいう特別養護老人ホームがどのように運営されているのかを見学させていただきました。
私が特別養護老人ホームの運営に携わったのが2000年、あれから18年が経過する中、当たり前になされていた介護方法は今や非常識だという事が多々あります。
当然ですが、成長のプロセスであるため一足飛びにいくはずはなく、今の日本の介護が素晴らしいと言われるのもそんな歴史があってこそです。

シンガポール北東に位置するポンゴル地域にある「光明山修身院」。1980年代に僧侶の方が独身で身寄りがない方の救済目的でスタートし、今は車椅子レベルの方が入る老人ホームです。三度の移転を経て5年前に開設。お部屋こそ8人部屋ですが、起床後はどの部屋も綺麗にベッドメイキングされています。また見えない箇所の車椅子など整理整頓され丁寧さを感じます。運動、料理、クラフトなど様々なメニューが計画的に取り組まれています。常日頃、整理整頓の精神は介護の丁寧さにも反映してくることを実感しているだけに興味が惹かれます。

また驚いたのは、開所後5年しか経過してないにも関わらず改築を重ねていらっしゃるところです。
例えば認知症フロアは、部屋ごとにカラーを変更したとのこと、淡いピンクやグリーンなど認識しやすいようにとの配慮からです。
おなじく床材をウッドテイストに変更したのは、家庭の雰囲気を狙っての事だそうです。
屋上には憩いのガーデンを新設し、ガーデン内は車いすの人も対応できるよう色々と想定して設計されていました。

新設の建物をさらに改修していくという発想に興味を持ちました。
良くある事ですが、きっと後から気づく事が多かったのでしょう。日本だと仕方がないと終わらせてしまう事が多いのではないでしょうか。
古くなったから改修という発想だけではなく、これではいけないから改修という、こんなところに運営発展の予兆を感じます。
シンガポールに住んでいる日本人の方は、「日本に比べ、税金がどのように使われているかが実感できるので払いがいがある」と言われていました。

現状維持を良しとせず、環境に合わせて柔軟に変化する事が自然な介護現場を見ていると、シンガポールの福祉業界の発展が楽しみです。

複合施設 2周年記念

7チームで投票決戦

開設後2年目とあって、皆さん昨年よりバージョンアップされています。

数カ月前より入居者や利用者の皆様と職員が作品を作成し、この日がそのお披露目です。

当日は、来設された皆様に投票いただき、夕方にはランキングが発表されます。

楽しみ!!

何よりも、自作を囲っての「あ~でもない」「こ~でもない」の会話に値打ちがあるんですよね。

民家を改装

住宅街の一軒家

コンサル先では小規模なデイサービスを手掛けています。

近い将来、社会福祉法人開設時のための準備段階として始めたのですが、まもなくその時期がやってきます。

今度手掛けるのは30人規模、スケール感が違うのでまた一つステップアップが必要です。

ここは、前住人がお住まいの時に見学に来てますが、部分改修で見事にデイサービスに生まれ変わっています。

中庭はそのまま、家庭的な雰囲気がここの良いところです。

風土を感じます

言葉のないメッセージ

コンサル先のワンショットです。

綺麗に整理された厨房内を見上げると、ふと目に入ってきたカードです。

ここは施設の朝礼にも、厨房の業者の方が参加されています。

もちろん新年会などの合同イベントも。

かわいらしい座り人形が語りかけてくれます。

見えないもの、雰囲気が醸し出すものは、組織が大切にしているものだということを。

ここにきて感じるのは、「優しさ」です。

リーダー教育 人材開発

弊社が考えるリーダー育成の本質とは

人材開発の一貫であるリーダー育成です。
一般的に介護現場のリーダークラスは、シフト業務に携わりながらリーダー業務をこなしていく事が多いでしょう。

基本の仕事は今まで通りに熟しつつ、新たにリーダー業務が加わります。要するに、任命された後も環境そのものが大きく変わる訳ではないだけに、何をしたらいいのか分からない方が多いのではないでしょうか。中には勤務表作成や会議出席など新たな業務をこなしていく事がリーダーの仕事だと勘違いしている人も多いです。

そもそも、リーダーに抜擢されるレベルということは、知識や技術は備わっており、それなりにその力を発揮してきた中堅クラスが多いです。例えば、高齢者全般を把握する力、環境や状況の変化を予測し対策立案・実行を繰り返す、家族との上手な関わり、リスクヘッジや業務改善の提案、各職員の悩みを聞くなど、彼らなりに無意識ながらこなしてきています。それだけに、リーダーになったからと言って「何をするの、今までとどんな違いがあるの」と戸惑いが生まれ、どうしても目に見えて分かりやすい新たな業務に意識がいきがちです。

本来リーダーに求めているのは、チームを結果に導く力や安定性ではないでしょうか。
オーナーが求められているのは、人材の定着や質の向上ではないでしょうか。

勤務表作成、会議出席、評価査定などは、全て定点で軌道修正していく仕組みの一つでしかありません。弊社が捉えているリーダー教育の本質は、今まで得た知識や経験を、リーダーという立ち位置の「気づき」に変えられるかどうか、すぐに気づきが行動にシフトされ、それらの内省をストックしていくサイクルにリズムがつけられるかどうかです。

一見シンプルなこのサイクルを「出来るレベル」に引き上げる難しさを痛感しているだけに、現場指導の有効性も肌で感じれるのです。現場では、今まで無意識に行ってきた行動や発言を、チームリーダーとして目指す目的のどの部分に活用できるのかを、結びつけて理解に導けます。中には行動することで喜ばれてきた事をあえて封印し、目的達成のための新たな関わるりを求めます。視点を変える事で、朝の申し送りから得られる情報の変化に気づいてもらいます。

現場でコーチングし、その日の振り返りでは体験を理論に落とし込んでいきます。それらが進むと、シフト業務に入っていても、その日行動すべき優先順位、要するにリーダー自身の動きが一般職員と違ってくるのです。そして課題と関係性の調整を繰り返すことで、そのチームならではの隙間をカバーするオリジナルなリーダーが誕生します。当然、メンバーは働きやすくなる、やる気が出るわけで、現場が安定してくるのです。

このレベルを目指すのが弊社のリーダー育成です。座学で理解できた事と、現場に戻り行動できる事とは違うという事を認識しています。現場指導には、入居者や職場環境全般の把握、リーダーの性格や保有能力の把握、組織の問題点の把握をベースに介入していきます。その為、各リーダーの特徴やポテンシャルを伸ばす場面設定まで助言できるようになるので、管理者にとっては大いに参考になるところだと思います。

本日は、主体的に考えて発言し、発言したら行動するの繰り返しを行いました。大変だと感じる中にも少しわかった!と納得の表情です。当然ですが、分からなかった感覚が分かる瞬間だからです。この日は、自分で考える意味に少しだけ気づけたようです。また施設長が教育の本質を理解し、リーダーへの温かい眼差しが、育成を後押ししてくれています。