ホスピタリティーの初歩
月一回の全体会議では、会議前の1時間に各種勉強会を準備しております。
身体拘束、機能訓練指導のレクチャーの次は、弊社のホスピタリティーでした。
さてさて、わずかな時間の中で、1つだけの何かを持ち帰ってもらわねばなりません。
今回は、日常の関わりの中で「当たり前」と「当たり前でない」ギャップをどう感じて頂くのかに焦点をおきました。
月一回の全体会議では、会議前の1時間に各種勉強会を準備しております。
身体拘束、機能訓練指導のレクチャーの次は、弊社のホスピタリティーでした。
さてさて、わずかな時間の中で、1つだけの何かを持ち帰ってもらわねばなりません。
今回は、日常の関わりの中で「当たり前」と「当たり前でない」ギャップをどう感じて頂くのかに焦点をおきました。
日常業務には、あらゆる課題が潜んでいて、突然目の前の現象に表れてきます。
そして課題と言えば、思い浮かぶのは「対策」ではないでしょうか。
日常の業務は待ったなしで、どうしても先を急ごうとします。
Aが起こったから、これからはCという対策で取り組みましょう!といった具合です。
ではここで一考しましょう、このCは何を根拠に導かれたのでしょうか。
本来Bという分析の結果Cに至るものですが、Cに至るプロセス、要するに説得力に欠けたまま事が進んでしまうケースを時々見かけます。
Bが省略されてCに至っている場合、その内容は、関係者の過去の経験、知識、感覚に基づき、ある一定の範囲を網羅しているに過ぎない事になります。
Aの出現の仕方が違うと、また同じような問題が浮上してくるでしょう。
Bは、実際に起こった現象と照らし合わせ、関係者自身の思考、感情、行動の掘り下げをしないと真実は見えてこないのです。
今回は分析の必要性を体感すべく、生活者の視点、受診者の視点、医療者の視点ですすめました。
次なる訪問日に向けて、毎回詳細なゴール設定をしております。
その材料となるものは、前回の訪問から次回の訪問までの間の、グループウエァ、メール、電話、TV会議などで、オーナーや担当者との密な打ち合わせがあるからです。
今回は、日々増えるショートスティの受け入れカンファレンス、デイサービスの特徴を明確にする打ち合わせをさせて頂きました。
ショートスティは次々に希望される新しいニーズをどのように受け入れる事が出来るのか、デイサービスは、どこにも負けない特徴をどのように生み出すか、それぞれのステージがあります。
同時に現場では、職員の動きや課題を把握し、可能性を探っていきます。そのため、訪問先の入居者や利用者の名前や特徴などは、無理なく覚えてしまいます。いつ、誰に、何を相談されても、職員や入居者や利用者に合わせて指導できる体制を作りあげていきます。
2クール目の勉強会も朝、昼、夕と開催中です。テーマは、プライバシーと個人情報、虐待、認知症です。
入居者や利用者の方を中心としたケア。
今置かれている状況を入居者や利用者の立場で見つめるのか、職員の立場で見るのかによって、当然ですがギャップが出てきます。
研修を通して、1日のうちの短い時間でも、ひとりの人にスポットをあててみる意識は、気づかなかった表情と出会える機会であると捉えたり、物理的に時間が無いのと、時間が無く忙しいと感じることの違いを感じてくれたようです。
コンサル先では全職員が研修に出られるような仕組みを導入しています。
3ヵ月で3科目、うち1ヵ月3日間、うち1日では3回開催(10時、15時、18時)、3科目の時間帯も3日間で変更し実施していきます。
3ヵ月3科目を27回開催、まもなく1クール目が終了します。
職員は、夜勤明けや夜勤前、時間をやりくりして勤務中など、自分で時間管理をしています。
1科目9回のチャンスがあるので、各リーダーも出席できるようやりくりされています。
研修時間は40分でエッセンスを詰めて実施していきます。
1クール目の研修タイトルは、感染症対策、ケアプランと個別援助計画、倫理および法令遵守。
対面式研修を生かして、ワークや意見交換という交流を仕掛けていきます。
研修の合間には、現場における指導を並行するため、研修中の事例も現場のリアルな課題を反映させていきます。
小集団で関わらせて頂くため、職員の方を知る上でも有効的な時間になっています。
4月1日にオープンを迎える開所前研修を実施しております。
全研修7日間のうち、3日間(9:00〜17:00)を弊社が担当させていただき、人間関係づくり、知識、技術、思考構築などをレクチャーやワークショップを通じて形成していきます。
スタートは、自分が持っている介護への興味を強化するため、動機付けのお話をさせていただきます。次に職員間のコミュニケーションにアプローチし、周りとの関係性を高めて居場所、落ち着きどころを作ります。その後、認知症、リスク、ユニットケア、記録の書き方、ターミナル、介護技術、組織についてなどをワークショップを交えて展開していきます。
今回ターミナルケアの導入部分で、嘱託医の先生にもご協力いただきました。地域の医療体制や医師としての看取りの考えをお伝えいただきました。これから協働いただく先生に対し職員が親しみを感じて頂きたく段取りさせて頂きました。
毎回痛感するのは、初回研修の重要性です。オープン後も関わらせて頂くことが多く、研修を受講された方と後から入職された方の視点や気づきの違いを実感します。研修では、法人の方針をベースに全体像とエッセンスをお伝えしているので、自分が置かれている状況や考えるべき視点がベースにある人とそうでない人の違いです。
良くあるパターンは、開所前研修でモチベーションが高まっても現場に入ってからのギャップに落胆するケースです。弊社はそれを前提に、研修とコンサルティングをデザインしています。当然ですが最初から理想通りに準備されている訳ではありませんが、それを作り上げていく当事者である事をお伝えし覚悟してもらいます。開所後にさまざま問題が発生するため、それをチャンスと捉えて関わらせて頂きます。
1日目より2日目の今、随分とリラックスし職員の思考が柔軟になってきました。研修をしながら、職員のキャラクターや反応も見させて頂き、運営に活かしていきます。
4月入職の新人研修真っ只中で、本日は実技研修です。
この法人では、頭で考えるのと、身体がスムーズに動く事は別であることを
徹底的に体感してもらいます。
手順通りに繰り返し動作確認し、慣れるまで定着させていくのです。
そこには、達成感を得て自信に繋げていくことも狙っているのです。
「自信とは自らが作るもの」法人はその支援に徹します。
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
法人としては2棟目となる特別養護老人ホームの開所時研修がスタートしました。
介護への価値観形成と医療については小職が実施しましたが、
介護の技術や知識については、教育担当者とともに弊社平手が実施します。
2棟目とあって、担当者の工夫があちらこちらに見てとれます。
70名ほどの同時研修は、そう簡単ではありません。
特に技術研修ともなると、場所と指導者の確保が必要になってきます。
指導者同士の連携力も後の結果に反映してきます。
この沢山の血圧計の山一つみても、団体が感じとれます。
集団原理としては、そのままだとお互いへの依存が働いてパフォーマンスが
落ちてしまいます。要するに100人いても100人以下の力しか出ません。
言いかえると、100人以上の力を発揮させるための意識と行動が
計画的になされているか、これこそがマネジメントの一つです。
本日は施設の中の看護師に向けてのポジショニング研修です。
嚥下状態、褥瘡、呼吸状態、拘縮への影響に多分に関係してくるのが、
寝ている姿勢、座っている姿勢です。
看護師の方には、入居者への客観的な見方を養ってもらい、
介護職員へ改善点を提案して欲しいと思っています。
今回は実際に、30度側臥が必要な方、完全側臥など実施しました。
筋緊張がとれると腕が伸び始めるのを直接体験すると納得感が増すのです。
本日は、所属事業所での看護師としてのアイデンティティーの形成について
お話しさせて頂きました。
一般に不満を抱える看護師の中には、
病院だと「私達は医師の補助でなく看護を追求したい」と主張する人がいて、
介護事業所では「私達は医療者で介護は介護職の仕事」と主張する人がいます。
いったい彼らの訴える看護とは何にあたるのでしょうか?
医療と生活の両面ができる立場だからこそ創造できる世界があるはず。
まさに科学的知識と思考を活用しながら、全人的視点で生活を支えることが
できる存在なのです。
訪問医の立場、介護職員の立場だけでは網羅できない部分にこそ、
介護事業所における看護師のアイデンティティーがあるのです。
自身の存在価値を自らで高めていく、そんな思考にノックさせて頂きました。