こどもの関心をシフトする

痛みから楽しみへ

コンサル先クリニックの一つの課題は、水いぼ治療のためのお子さんの対応でした。

瞬間ですが痛みを伴うために大泣きです。特に再診の場合は前回の事を覚えているので全身をくねらせ嫌がる子も少なくありません。

さてさて困ったものだなと。見ている周囲も心が痛く、かつ診察時間が大幅に狂うということもしばしば。

しかし”周囲の何かに興味を持った瞬間に泣きやむ”ところに着目し、関心を他ごとに向ける取り組みを行いました。

それがこのガチャガチャです。

コインをもらった瞬間に気持ちはすでにガチャガチャです。

ピタ!と泣きやみ処置がスムーズ、最後に「ん?思ったほど痛くないぞ」といった表情を見せてくれます。

定期研修から創りたいものは

変化のフィードバック

今月のクリニックの勉強会は、”ことば” についてのワークショップを実施しました。はや12回目を迎え1年が経過します。

勉強会の起源は、”本来私たちはどうあるべきであろうか” をともに学び感じながら成長していく時間が必要だと感じたからです。

ありがたいことに成績が伸びるということは、顧客から一定の支持を頂いているということです。ではその支持の源というと、設備、サービス内容が良い事はもちろんですが、それを提供している人、いわゆるそこに集う職員がどのような気持ちで仕事に携わっているかが重要です。

最初は業務多忙と参加に後ろ向きだった職員も、回を重ねるごとに ”価値観の共有と創造” の必要性を肌で感じてくれるようになっていきました。

そしてやっと、今月回収の受診者アンケートに「オープンからずっと利用しているが、今年は何かが違うような気がする、一番良かった」というご意見を2件頂きました。それを聞いて一番驚いているのは、当事者である職員の皆さんです。徐々に変化していくマインドセットは、自分達では気づかないのかもしれませんね。

それを見抜くのは、1年に1度ご利用下さる受診者の方なのでしょう。
次に気づかれたのは管理者の方です。「確かに以前と違うと、例えば提案が増えた、笑顔が増えた、会議での理解が進みやすくなった、提案に対する受け入れが良くなった」などなど。

勉強会では、職員同士の対話をメインに学びが深まるよう設計するのですが、ポイントは、テーマはクリニックの中から探すということです。そのためラウンドしヒヤリングすることでテーマが決まってきます。課題となっていること、関心があること、誰も気づかれていないが必要だと感じた事などを取り上げます。

今回は、”ことば” を大切に取り扱うという気持ちが持てたら、さらに関係性が促進するなと思ったからです。結果は受診者の反応に表れてきます。

看護大学講義

3回生のキャリア教育

自身の学生生活を振り返ってみると、3回生の秋は、最も落ち着いていた時期だったかもしれません。

もちろん4年間のどこを切り取っても新しい知識とそれを活用した実習の繰り返しなので多忙と言えば多忙です。

その中でもあえて言うなら、この時期は少しだけやるべき事の先が見えて、それに行動がついていくようになり、わずかばかりですが気持ちに余白が生まれていた時期だったように記憶しています。

4回生まであと半年、実習でも一気に求められる内容が難しくなると同時に進路の選択の準備に入っていきます。それが分かっているだけに3回生のこの段階で、自身の人生を振りかえりながら学生生活3年間の意味づけを行ってもらいました。自分を省みた後に、改めてキャリアデザインを思考頂きました。

「この時期に振り合えれて良かった」「今からやるべき事が見えた」というお声は、私自身も思い当たります。実は昨年までは4回生のみの担当でしたが、出発点を共にじっくりと考える機会を頂けたので来年に向けて連続した流れにしていきたいと思います。

無料eラーニング 権利擁護・虐待防止シリーズ

不適切ケア

8月中旬にYouTube登録者数が1000人を超え本日現在で1041人となっています。それを記念し8月下旬から9月初旬にかけて、高齢者の権利擁護・虐待防止シリーズを3本アップさせて頂きました。

今回このコンテンツを作成する上で感じたことは、当たり前に実施している日常のケアを今一度見直してみることが大切ではないかということです。何もないところから、虐待が突然起こるというより、実はそれを生んでしまう素地「職場風土」が時間をかけて形成されているケースが多いのではないかということです。

そこで第一回は基本的人権、第二回は高齢者虐待防止法を法律の原文に触れながらお伝えしてきましたが、第三回は皆さんの事業所でも心当たりがあろうと思われる不適切ケアをあえてとりあげました。是非研修の場面で振り返っていただければと思います。

言いかえるとここを真摯に見直すということは、サービスの質を高めることに他ならないのです。
私がコンサルに入らせて頂く時にも大切にしている信念です。

NPOmamoru2(まもるまもるの会) 

知財創出ワークショップに参加

NPOmamoru2(まもるまもるの会)、患者を守っている医療者を守る取り組みです。
5日間「知財創出ワークショップ」に参加させて頂いてます。毎回驚きの連続です。

開催場所は全て歴史、文化、日本のありように触れる場所ばかり。
第1弾は京都編の有斐斎弘道館(2日間)
第2弾は神戸の北野サッスン邸とKIITO (2日間)
第3弾は大阪の大阪倶楽部(2日間)

そしてどの会場でも、休憩時間の30分を使って参加者の感性にノックする演出がデザインされています。
第1弾は抹茶と会のためだけに作られた和菓子
第2弾は、クラリネット演奏
第3弾は、ピアノ演奏

そして何よりも講師の先生方が豪華すぎます。
第1弾はアイデア創出の方法論をわかりやすく教えてくださった石井力重先生
第2弾は行為のデザインをバクという視点から注力する事を伝授くださったムラタチアキ先生
第3弾はイノベーションを生み出す新たな理論を教えてくださったエフェクチュエーションの吉田満梨先生

歴史・文化×感性×思考の源から何が生まれるかを、ワクワクしながら参加させて頂いてます。そしてなにより、これを支えているのは、参加者の感性を磨くトレーニングです。

本質的な活動は、医療現場の当たり前に見逃されていたワンシーンに足を止めてアイデアを創出し解決していく訳ですが、そのベースになるものは、気づき、いわゆる違和感から始まります。日常のあらゆるシーンを切り取りコメントを入れるトレーニングは、この活動の持続性と発展に繋がるのだと思います。
年内には、それを継続させるシステムが完成するそうです。無いモノを生み出す仕組みがとても興味深いです。

代表理事西垣さん、大浦さん、スタッフの皆様方の活動に目が離せません!

京都も神戸でも我がチームのアイデア、結構良かったなと自画自賛です^_^大阪でも頑張ります!

ODNJ年次大会2019 in Nagoya

きづく・ひらく・こえる

8月24日25日の2日間の組織開発の年次大会に参加してきました。
今回のテーマは多様な実践者による共創ということで、2日間の流れ全体が聴講側という受け身ではなく、当事者として参加するプログラムデザインになっていました。
そのため、たくさんの人との対話を通して気づくことがあり、自分が開けていったのではないかと思います。

自分が行き着いたテーマは「シフトする」でした。
コンサル先でも色々と感じることが多く、我がアプローチを振り返る機会になりました。
早速理事長やオーナー様にもお話し、未来へのアプローチを再提案させて頂いております。

本日もそんな仲間と自主勉強会を開催します。
ひらくを後押ししてくれる良い仲間に感謝します。

無料教材eラーニング

権利擁護と虐待防止について

先日に引き続き、シリーズ2の「高齢者虐待防止法」をアップしました。

12分と少し長めですが、一度は原文に触れておかれることをお勧めします。

自身で作成しながら、いろいろな思いが沸き起こってきます。

その思いを、シリーズ3「不適切ケア」に集約しておりますので来週アップさせて頂きます。

役割と情報伝達

ワークショップを通して

コンサル先、本日は日頃の役割をチェンジして研修にのぞんで頂きました。

スタートと同時に動きだすマネジャー(役)の人もいれば、考えこんでしまうマネジャーもいます。

そんな時メンバーシップはどのように機能しているのでしょうか。

伝達されるのを待つだけの人もいれば、自ら「やるべきとは何でしょうか」と尋ねる人もいます。

そう、今与えられたこの時間に自分の立場でできる事がいろいろあるはずです。

会話やジェスチャーは禁止でやりとりは筆談です。

すると普段は伝わったと思っていたことが伝わっていない場面を体験!コミュニケーションのエッセンスが見てとれます。

・知らない事は自分から聞き、自分が知っている事は他人が必ず知っている訳ではないと感じた。
・「何?」で止まらず、自分から知っていることをしなければならないと思った。
・分からないことに対して、何が分からないか聞いて解決していくことが大切だと思った。
・上司が早い段階で情報伝達してもらうと助かるし、部下も「わからない」という自分について表現して的確な指示を受ける責任があると思った。などなど

立場変われば見えてくる景色も変わってきますね。

記録の研修

シンプルに分かり易く

日々介護記録は書いていますが、さらにバージョンアップした内容が書けるようIT機器導入を機会に取り組んでいます。

いつもの通りに普通に書く⇒ ポイントを意識して書き直す ⇒ 方法を用いて書く ⇒ 同じ場面でも事例の中に登場する対象を変えて書く

ここで大切なのは、他者の記録を見てもらうことです。少しずつ表現の違いが分かります。どう書けば分かり易いのか!

記録の目的
①日々状態が変化する利用者の情報を共有
②情報を残す
③個別介護の継続
④利用者、家族とのコミュニケーションの材料
⑤介護が適切に行えているかの点検と証明

色々な理由がありますが、自分が責任を持って介護に携わる上で、見たくなるような記録をお互い書きあいたいものですね。

無料教材eラーニング YouTube 登録者数1000人達成記念

お役に立てればと始めたこと

現場を見ていると、一生懸命に頑張っているのに上手くいっていないところが沢山あります。
その一つの理由は、正しい知識を持って事に当たっているかどうかです。
職員が遭遇する場面は100人いれば100通りの対応が求められるのですが、相手に合わせた対応が可能かどうかは基礎知識の有無が大いに関係してきます。

一方、現場は忙しく自前の研修にも限界があります。
そこで貴重な研修時間を有意義に進めて頂きたくこの活動を始めることにしました。
時々応援のお声もいただきならが、この8月登録者数が1000人に達しました。
1000人の方には少なからずお役に立てているのではと自己解釈しております(^^)。

これを記念に本日より「高齢者の権利擁護・虐待防止シリーズ」1,2,3を9月初旬にかけてアップしていきます。
必須研修だけにご希望の高かったテーマです。
特にシリーズ3の「不適切ケア」を制作した思いは、「虐待なんてやっていない」という事業所でも是非自社のサービスを見直されてはと思ったからです。職員個人の問題ではなく、組織としての姿勢を捉えなおされるべきところだと考えます。
言いかえると、不適切ケアを見直すということは、サービスの向上に取り組んでいるという事に他なりません。
是非前向きに取り組まれることをお勧めします。
一つでも多くの事業所が良くなっていくことを願います。