リーダー研修会

シリーズ8回の研修がスタート 

現場最前線のリーダーの皆さんと、自分を活かしつつ周りを支える職場づくりを目指して研修がスタートしました。

今回の研修の特徴は、研修とラウンドを並行させながら、リアルな現場の様子もまた研修に反映させていきます。

さらに研修での学びを、次回の研修までに日常の中でトライしてもらい次の研修で持ち寄ってもらうというループ体制をとっています。

朝の申し送りや現場の様子を拝見していると、課題とされていた背景に目を向けることで見えてくるものがあります。

そのため、次の研修ではそのエッセンスを加えていきます。

研修を通じての狙いは、リーダーが語る「言葉」が変わると現場も変わってくる、大きな影響力のある存在です。

伝えるということ

コミュニケーションって?

日常の業務のやり取り、支障がないようでいて、実は思わぬ方向へ展開している事があります。

一方は言ったつもり、他方は言われた通りにしたつもりだけど、相手の意図通りに受け取っていなかったということが多々あります。

そして多くの場合相手にいちいち「違ってたみたい、もう少し分かり易く伝えて」とはフィードバックしないので、伝達側はいつも上手く伝えていると思い込んでいるという事があります。

そんなわずかな誤差がアウトプットする内容を左右し、仲間や顧客の信頼関係に影響してくることも多々あります。

今回は、そんなリレーションシップの程度を把握する、高めるワークを実施しました。

自分の伝達方法の傾向を振り返る機会にもなりました。

年始のご挨拶

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

昨年は、組織のミドルクラスの方々への教育に携わらせて頂く事がほとんどでした。
経営と運営の両者へ一気にアプローチできるので、それぞれの実践の場をベースにやり取りさせて頂きました。
今年はさらにミドルクラスを通じた経営改善に力を入れていきたいと思います。

令和2年1月の無料教材Eラーニングは、リスクマネジメントシリーズ 再発防止対策事例⑨「トイレに行こうと思ったら・・・」です。是非参考になさってください。

年末のご挨拶

いよいよ、本年も残すところ4日となりました。

今年は、地元大阪において、特養や老健を運営されている管理者の方々との出会いで、新たな気づきを導いて頂けました。

今は、そんなアイデアを形にしたくてムズムズしております。
早々、残す4日間はその作業にいそしみます。

今年もお世話になりました。
そして来年もよろしくお願い申し上げます。

大学病院講義

看護師3年目のキャリヤ教育

3年目となると、自分がやれることが増えた事を実感しつつも、周りの次なる期待をプレッシャーに感じやすい時期でもあります。
例えばプリセプターとして後輩の指導に携わることは、自分が出来ることと人に教えることの大きな違いを実感します。

自分だってまだまだなのに・・・との思いもあるでしょう。
「教えなければいけない」「完璧でなければいけない」と考えてしまいがちですが、果たしてそうでしょうか?

「ともに学ぶ」「一緒に考える」をベースに、少し経験がある分行動が先行するので、その”影響”を受け取ってもらう関係と考えてはいかがでしょうか。まずは、自分らしい影響力があるはずです。

もともとお姉さん的存在力のある人もいれば、丁寧に調べて進む姿を見せるお姉さんもいるし、振り返りを一緒に考えるじっくり方のお姉さんもいます。
共通して言えることは、問題に直面したら、自分の問題だと捉えて、自分らしい行動を起こすことを、OJTの中で自らが教材となってその姿を見てもらう事ではないでしょうか。

難しく考えず、人数分の「その人らしいリーダーシップ」があるはずです。
多様性のあるリーダーシップは、学ぶ側も「こうあるべき」を目指すのではなく、「どうありたい」を一緒に考えて進めるメリットがあります。

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フレイフ

今回は健康に老いるシリーズの第二回フレイルについての説明です。

介護をする事ばかりに目がいきがちですが、介護をしないで済む関わりの視点を持つ事が重要であることを改めて認識します。
私たちは転倒しないことに注力しがちですが、転倒しない体づくりの方が大切ではないでしょうか。
1日何度となく車いすから椅子に座るチャンスがありますが、その機会を活用することが、何に繋がるかを説明できますか。

横文字の言葉、その違いが分かりにくい、フレイル、ロコモティブシンドローム、サルコペニア。
是非、第一回と連続してご覧いただき、職員同士の気づきのきっかけにして頂けたらと思います。

研究会や大会へ取り組む意味

参加する本質を考える

この度は、関係施設が西日本の招待施設として第19回東日本事例発表研修会に参加させて頂く機会を頂きました。

毎年多くの事業所が、各種団体の研究発表会や〇〇大会に参加し、自分達の「学び」を高め、協業という「モチベーション」を維持しようと頑張っています。弊社関係先のいくつかの事業所の皆さんも挑戦し続けられています。

ふと、私が社会福祉法人のゼネラルマネジャー時代に、全国老人福祉施設協議会主催の老人福祉施設実践研究会において、奨励賞優秀賞を頂き職員の皆さんと大喜びをした事を思い出しました。そして改めて「何のために」参加したのかを自分に説いてみました。

正直一つのものを形にして世に出すまでには、多大な努力と時間を要します。現場のスタッフが全員同じ気持ちでチャレンジし、調査や研究などに参加してくれているばかりとは限りません。日々のケアを滞りなく進める事が大切な中においての参加です。少しずつ仲間を集め、強制というよりはボトムアップのアプローチが重要です。決して参加ありきではなく、参加する本質がそこに見出せた時に参加するからこそ、真の意味においても施設の財産となりえるのでしょう。そこには「賞」を取る事が目的では無かったなと、あらためて思い起こしていました。

今回この施設の素晴らしいところは、最初から職員全員を巻き込む視点を何より重要視しているところです。大会前に職員にどのような発表をするのかを見てもらい、忌憚ない質問を集め、再度それに応えられるように運営を工夫し、再度発表を繰り返す。さらに大会で発表後に大会の様子を皆さんに披露し全員の協力に感謝の意を表明し、次の6か月に向けて気持ちが一つになるよう定時定点での礼を尽くします。

まさに最も重要なことは、「○○なサービスを実現したい」!という衝動から始まっていることです。
そのため全員で一つの取り組みを行い、時に迷走しそうになっても互いで分かり易い目標を「合言葉」に励まし合う、そこに当事者である自分達が存在するのです。ここに「あなた」がいるのですよと互いに認め合う。その手段の一つとして、共通行動がとりやすい研究会や○○大会への参加があるのだという事を忘れてはならないなと思います。

かつてのピュアな気持ちで取り組んでいた頃を思い出させてくれた「感謝」の出来事でした。

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健康に老いる

11月号日総研の専門季刊誌に通所サービスにおけるアウトカム評価について寄稿させて頂きました。その時の情報収集時に出てくるキーワードの一つがフレイル、寝たきりの要因として1度は聞いた事はあろうとは思いますが、果たして皆さんがどこまで理解されているのだろうかと気になりました。

さらに言えば、ロコモティブシンドローム、サルコペニアとの区別など、現場の看護・介護職員に問うてみると、多くが聞いた事はあるという程度です。おそらく理解が進めば大切さが分かり、さらなる興味となり取組みも活発になるのではと思い、今回の動画を作成しました。

制作しながら感じたことは、便利な環境を整えようと福祉用具を提案しますが、一方では生活する上で使っていた筋肉を使わなくなることにも繋がるので導入時期はタイミングを見極める必要があります。

とある介護者の奥様がおっしゃっていたのは、「主人にはまだベッドの手すりは必要ない」と。横に向いて起き上がる、腹筋を使って起き上がることで、筋力の維持や便秘の解消に繋がっているのではないでしょうかと。

提供するばかりではなく、置かれた環境の中で何がどのように作用し効果に繋がっているのかをアセスメントすることも、ロコモティブシンドロームへの対策の一環ですね。

信頼が生まれる瞬間

本質を見ることの大切さ

本日は知人の老夫婦に同行し、とあるクリニックに受診をしました。受診先はネットで調べて予約し、紹介状とMRIデータ持参の上での計画受診でした。目的は、認知症のご主人を献身的に介護されている奥様が信頼できる医師に巡りあう為でした。

診察室での医師の発言は、期待とは程遠いものでした。私が家族では無いということで、「個人情報の関係があるのでご家族としては同席してもらってもいいのですか?」との問いに家族は明確に「はい」と回答。その後私が「上手く症状など表現できない部分は代弁してお伝えしますね」とお話ししたところ、「私は家族と話をする」「窓口は一本にして欲しい」「あんたにするなら委任状が必要だ」「同席するのは勝手だが家族の情報ではないから」などなど。私の「家族が横で聞かれ同意しながらですが問題ですか?」の問いにも「法律上の家族でないので」と話がズレてくる。情報の有効性も確認せず交わされる言葉はHow Toばかり。

患者の詳しい情報を得ることより、窓口一本化という主張を強い語気で繰り返され、何故わざわざ私を同行させているかという“家族の気持ち”には全く関心がない状態でした。「その点了解してもらった上で今から診察を始めます」と言われた時点で、目的が達成できないと判断し診察をお断りしました。

時すでに11:15過ぎ。

すぐにタクシーに乗って7分ほど離れた別のクリニックへ、当然ですが予約は入れていません。
受付の方々の優しいこと。私が知人であることも承知の上で「患者さんが何かあった時に緊急連絡先を教えておいてもらえますか」と事務員。次に診察前の看護師の問診でも私が記した情報書を「詳しくて助かります」と受け取られる。この段階でまだ医師とは会っていない訳ですが、職員の行動や発言だけでも何を大切にされているのかが感じとれます。

そして診察はまさに「大事にしてくれている」ことを感じさせる診察でした。
出来るだけ正確な情報を得たく私に確認され電子カルテに入力されます。気になった情報を得る度に、患者の眼球の動き、咽頭の動き、手足の可動域、打鍵テスト、長谷川式スケールを適宜展開されます(まさに診察のデザイン)。

何よりも患者に向き合って「どこが一番つらいですか?」と聞かれ、沈黙を待ち続けてくれたのです。認知症が進み発言がままならないご本人ですが、医師が受け止めてくれている感覚を得たのでしょう、少し涙目になりながら自分の辛さを語り始めました。最終的には、私が内心課題に思っていた案件に対し、医師も気づかれ内服薬の再調整という診察結果でした。

クリニックを出たのは12:30過ぎ、心残る診察でした。そして誰よりも喜ばれたのは奥様です。「ずっとずっと疑問でね、もう疲弊しかかっていたのよ」でも先生に救われた感じがしたと。この言葉、家族が何とか一歩を踏み出した事を表しています。

「診察とは、いったい誰の為のものなのか」これが共有できると方法や解釈の仕方に変化を生むことを体感した一日でした。

“院内風土”それは、職員の表情、自然な動き、とっさの対応、相互の合図地などを見ているとリアルに感じ取れるものなのだと改めて実感します。ご家族は「実は診察前に受付で医師が事務員を叱っていて気になっていた」とのこと、あの瞬間が全てを物語っていた事を痛感します。

寄稿記事

デイサービス・デイケア

日総研「通所&施設マネジメント」11月号にアップされました。

私は、「要介護度維持・改善必須!アウトカム評価が求められる通所サービスが進むべき道」について書かせて頂きました。

出来るだけ現場の実態も合わせて反映させたく、多くの事業所様にご意見を伺わせて頂き本当にありがとうございました。

自立支援とは、ご本人が捉える”自分らしさ”とはどういうものなのかを共有させて頂くことから始まる事を実感します。

そしてそれらを事業所側がどう解釈しサービスに反映させていけるかが問われてきます。

”事業所らしさ”を再設定する時期かもしれませんね。

抜版を少し用意しました。ご希望でしたらお問い合わせにコメントを頂ければ郵送させて頂きます(無料)。