「ダイバージョナルセラピーワーカー養成講座」を受講して(10月)

オーストラリア福祉の視点
「老いるとは楽しむこと、耐えることではない」  ~Aged Care 省:ブロンウイン・ビショップ大臣~
この言葉と出会った2年前が、ダイバージョナルセラピー協会との縁の始まりです。

現在養成研修に参加しさらに自分の考えを整理しております。

ダイバージョナルセラピーとは、人間の本来持っている生きる力に焦点を当てた関わりです。
介護とは、食事、排泄、入浴などの出来ない部分を補うだけでなく、人間が生きる目的であるハッピーも提供することで、そのためにはレジャー活動が必須であるということです。

「世界レジャー憲章」
すべての人類は、レジャー活動をする基本的人権を持つ。
レジャーを供与することは、健康、教育の為だけでなく、生活の質を向上させるためにも重要である。

自分に置き換えて考えてみました。
通常私達には、「次はこれをしたい」「あそこに行ってみたい」という思いで日常生活を楽しみ、自分で自分の必要性を感じる能動的活動を行っています。

ここで大切な事は、自分らしさを表現できる時間、空間、内容は人それぞれであり、広義で解釈すると、人によっては人生のある期間は仕事もレジャーの一部になるのかもしれません。

要するに心を動かす材料だと思います。
心地よさ、愛する対象がある、信じるものがある、主体的に行動する、できることや楽しみがある事は、生きていて良かったと実感できる瞬間であり、もっとQOL(生活の質)を高めたいという欲求が強くなるのだと思います。
自然と明日に生きる楽しみを見出して生活しています。

しかし長い人生の過程の中、自身でレジャーを演出する時間には限りがあります。

自立に近い方の場合、自分がやりたい事が表現できたり、日々提供されるアクティビテイの中から自身で選択したりと意思を表現したり、行動を取る事が可能です。

一方、認知症の方や障害を持った方については、選択する意思を表現する事が難しくなっていたり、やりたくても体が動かなかったり、自分自身何が好きだったのかさえ思い出したり言葉に出せなくなってきます。

しかし楽しみたい!という思いは同じはずです。
楽しむとは自分がやりたい事ができた時です。
感性にあった物(事)を享受できた時だと思います。

私達はこの方々が何をやりたいのかは、聞いてみないと分からないし、情報収集して分析しないと答えがでません。
時に提供してみながら、表情や反応から「心の声」を聞いてみるのも1つです。

楽しいと感じてもらうには、その方のテンポや世界に合わさなければ、レクリエーションを提供した側の自己満足に終わってしまうからです。言い換えるとその人にとって意味のない言葉かけやレクリエーションは退屈へとつながってしまいます。

まずは、耳を傾けてみる、両目で見てみる、そして動いてみる事が始まりです。
個人を知る為の情報収集をベースに、アセスメントをして、ターゲットを絞り、ターゲットに合わせた計画を立て、目的意識を持って関わり、何の為にやったのか、最後には何に影響を与える事ができたのか。

レクリエーションに意味を持たせてみよう、これがレジャーの第一歩だと思います。

Photo_3

本来あるべき文化の姿

「寺脇研氏が語る個人プロデューサーの極意 ~”京都文化塾プロダクション”の試みと展望」の公演を聞かせていただきました。

京都造形芸術大学教授。映画評論家。NPO教育支援協会チーフ・コーディネーター。
文部官僚時代より教育問題に刺激的・積極的発言をされながら2006年11月退職。
現在、テレビ朝日「スーパーモーニング」、毎日放送「ちちんぶいぶい」に出演。
教育関係、格差社会、官僚についてなど数々の著書を出せれています。

座談会規模の会場に加え、本音で気さくにお話されたので印象深く残りました。

戦後より目覚しく発展し20世紀までがピークであった世の中。
病院やバスの無料化が当たり前。補助金による与えられた文化(?)があった。

そして21世紀はその代償として残された負の側面。
大阪は橋本知事に代表されているが、かつて経済が潤い儲けた土台が大きいだけに、近い将来にやってくる負の側面は想像をはるかに超えた形で現れるだろうと。

東京や名古屋はまだその前段階であるがこのままだと結果は見るがごとく。
大阪が最も早くその状況下に向き合う事となり、考えるその時がまさに今!

原点に帰ること。
映画「3丁目の夕日」の時代、今有るもので無かったものが沢山あるが、あの頃もそれなりに幸せだったのではと。

逆戻りをしなさいと言っているのではなく、本来何が必要なのかを見極め取捨選択、大切に残すべきものを厳選する時代にきていると。だからこそ真に必要で大切に思えるのだと。

補助金で進められる文化もその1つ。
設備投資、催しに予算付けして一方的に提供している内容では発展しない。

文化は本来税金でやるべきものではない。
落語1つとっても、しゃべる人に聞く人がいるから寄席と言われ、お互いのニーズが一致するからそこに文化が生まれるのだと。
与えられた場所に与えられた予算で、客が来ようがこまいが税金だから誰も困らない、あっても良し、なかっても良しの仕組みでは文化は発展しようがないと。

寺脇氏はご自分のできる範囲で氏・団員・大学生などでミュージカルを展開。

誰かが声をあげ、それに同意する周囲がいて、何とかやろうよと盛り上がり、形となり、広がり、認知され、また応援者が増え、いつしかファンと一体になっていく。
これぞ続く文化だと。

ポイントは「自分のできる範囲」!あなたでもできる。
資金が5万なら10万なら何をどう始めますかと・・・・

最後には私もやりたい!と思えるお話でした。
氏のお話を聞きながら、人はいつしか、物があふれる時代の中、ありがたさや人への思いやり、気づかいをどこかに置き忘れてしまったのではないかと考えされられました。

親が子供を、子供が親を大切にできない時代、少年犯罪がいつしか耳慣れてしまうほど定期的におこる時代、ニートが社会現象化する時代。
これらが何故起こり始めたのか、その根源にさかのぼらないと答えの”こ”の字さえ分からない気がします。

介護問題しかり、例えば核家族化が1つの要因であると言う前に、そこに至るまでの時代を追った視点を持たないと、自分の言葉に置き換えられないという事です。
近所の独居生活のお年寄りの助け合う姿を見ていると、答えがここにもあるかもしれないって思ってみたりします。
文化のお話を通して、自分の仕事を振り返る機会になりました。
文化が発展するプロセスはすべてに言えるのかもしれません。

「グレイッシュとモモ」を観に行ってみようと思います。

知らないだけで助けられてる

夕方出かけようと家を出たところ、近所の一人暮らしの年配女性の方(80歳前半の田中さん)が首にタオルを巻いて、額に汗して一生懸命にご自分の家の前のドブ掃除をされていました。
いつも綺麗に並んでいる植木鉢を全部横に移動してのちょっとした大掛かりなお仕事です。

私が「こんにちは」と声をかけると笑顔で「今からお出かけ?」といつもの挨拶が交わされます。

「ドブ掃除ですか?大掛かりですね」と話しかけると次のような答えが返ってきました。

「明日自治会で一斉にドブ掃除をやる日でしょう?
でも私はやるのがとても遅くて自分の家の前で精一杯。
その後皆で協力してやる共同エリアまでとても参加できないの。
だから日が落ちてちょっと涼しくなった今からここだけやっておいたら、明日はお手伝い出来ると思ってね」

それを聞いた私は、改めて地域コミュニテイーの輪の中でしっかりお世話にないっているんだと考えさせられました。

私も含め、朝早く家を出て、遅く帰ってくる働き世代。
自分で生活している気になっているけれど、目に見えない形で色々な方の関わりがあって生活が成り立っているんだと思わされます。

そういえば他にも・・・
朝早く出勤すると必ず集会所の草木に水を巻いていらっしゃいます。
急に雨が降ってくると呼び鈴を鳴らして下さり、何度洗濯物や布団が濡れずに助かったことか。

この方だけではありません。
先日台風がさった早朝には、脚立を支える人、乗る人、指示する人が声をかけあって何かされています。
前日の台風で電灯カバーが落ちかけているのを危ないからと声をかけあって取り除いていらっしゃたのです。

「隣の人は何する人ぞ」と無関心な人が多い世の中にあって、地域の輪のありがたさを感じました。
ご年配の方にしたら、私達がいるだけで安心するのだという事です。

決して恩着せがましく言われず、まるで自分達の仕事のようにもくもくと地域行事をこなしてくださっている皆さんに何がお返しできるんだろうと考えさせられた瞬間でした。

私が今できることそれは・・・
困ったことがあったその時に「ちょっと来て」と言ってもらえる関係作りの構築だと思いました。
いざという時に声をかけてもらえるよう、普段のちょっとした挨拶を意識してみようと思いました。

そして当然、ドブ掃除をしている田中さんに、「お疲れさまです」ではなく「ありがとうございます」と頭を下げている私がいました。

感謝!

フェアトレードが成功する為には

以前からフェアトレードの考え方に賛同している私です。

豊富な自然資源と伝統の技術を持ちながら、商品開発のノウハウや商品を販売する市場の情報を持たない人々が自立できるよう支援する貿易のパートナーシップです。

世界には私達が持ちえていない伝統技術、自然素材などが広く知られることなく埋もれています。
情報を持たず、その日の生活維持の為に必死で生きることしか選択できない方々は、自らの技が世の中に対等に扱われる価値があることを知らずに生活されています。
他国の指示により低賃金重労働を強いられている現実があります。

先日フェアートレード・コーヒーを購入しました。
日頃からコーヒー好きの私は1ケース購入。
価格は普段のものよりも4倍ほど高めですが、そこに必要性や意味を感じているので当たり前だと思っています。

ただ飲んでみてとても残念に思いました。
おそらく生産時は”薫り高く味わい深い製品”として自信を持って出荷されたんだと思います。

しかし実際飲む段階では、パッケージがやや色あせ、コーヒーの香りはまったくせず、生産者の思いが消えていました。

何が問題だったと思いますか?
私はおそらく保管の問題だと思います。
長期間、高温環境にて保管されていたからではないでしょうか。

私も時々経験します。
いつも買っているコーヒーですが、買い溜めし長期保管しておくと同じきな臭い匂いになってしまいます。
もちろん有効期限内ですが保管方法への後悔を感じた事が何度かあります。

この商品は某チェーン店と提携して売り出されています。
会計時に見つけたので注文すると、奥の調理場のダンボールからおもむろに取り出されていました。

残念だと感じたのは購入したからではありません。
せっかくの取り組みも、関係する各セクションで丁寧に取り扱わなければ、製品から発するメッセージが伝わってこないということです。

生産している方々がどのような思いで託されたことでしょう。
フェアートレードカンパニーにとって、販売ルートを確保するだけでなく、品質保持の為のリスクマネージメントがさらに重要なことではないでしょうか。
商品の品質をそのまま届ける事は何よりも重要なことだと思います。

同情で購入しているわけではありません。
対等においしいコーヒーを提供してくれる方々に価値を見出しています。
せっかくの味が失われているようでは、ユーザーが離れていくのではないでしょうか。

少し話しは変わりますが、9月8日インドネシア人看護師・介護福祉士候補の海外技術者研修協会の開校式が都内で開催さてました。
彼らには語学のみならず免許習得期間も設定された厳しい条件が設定されています。

いろいろな志をもって来日して来られたと思います。
これから出会う人々や職場で関係する方々が「一人前になってもらうためにどうしたらいいか」を惜しみなく考え対応していただきたいと思います。

私も留学中ボランティアとしてナーシングホームで活動しておりました。
スタッフの皆様が私の欠点ではなく良いところを見つけては褒めてくださったり、ランチになったら誘ってくださる管理者の方々のおかげで、その国が大好きになった私です。
人同志の付き合い、人に教えてることの原点を考えながら技術や知識をお伝えいただけたらと思います。

ワッショイ!ワッショイ!夏祭り

Photo_4

介護付有料老人ホームとデイサービスの共同行事、夏祭りが始まりました。

成功の秘訣は、準備+心意気+プロ意識!!

すべてのスタッフが、場面場面で何役もこなすべく、事細かく記されたスタッフ用マニュアル。
それは、この時間、この場所にこの人がいるはず・・・・という証し。
それを頼りに利用者様の誘導をする際にも、無理なく無駄なくの時間差リレー。
並んで待っていただく現象はありません。
想定問題まで押えてあるマニュアルからは、ベテランであれ新人であれ、「皆に安心して協力してもらうぞ・・・」という実行委員の配慮が感じられました。

これ2階グループで作りました。Photo_5

これは3階の作品です。皆さんにのり付けしてもらって・・・Photo_6

「担当分けで作ったのね?」の質問に、答えはNO!
自主的に製作したとの事です。

フロアでは入居の皆様がそれはそれは夏祭りを楽しみにされていたとのこと。
その為夏祭りに照準を合わせ、皆様と気持ちの盛り上がりを楽しんでいたら出来上がった作品だとか。

今回感心したのは、集団の力=爆発力です。
限られた予算やスペース、日常の介護業務がある中で、誰の強制もなく一人ひとりのスタッフの気持ちが団結し誰かが何かをしようと動き出す。
集団での関わりが生んだ相乗効果を感じ入りました。
ご利用者様に楽しんでもらうにはどうしたらいいか・・・真剣にプロとして考え行動した答えなんでしょう。

よく施設の職員基準を表すのに2・5:1だとか2:1と表現します。
これは、入居者2・5人に対して1人の職員、2人に対して1人の職員が配置されている事を指します。

2・5:1より2:1の方が職員数が多くて良く面倒をみてもらえるんですね?と質問を受けます。
数値上はそうですが実際は必ずしもそうとは限りません。

なぜなら、個人のパフォーマンスを最大限引き出す意識をした2・5人配置の施設と、職員の能力や時間を活用しきれていない2人配置の施設では、同じようなサービス提供量になってしまうからです。
ましてや気づきや配慮という意味においては、訓練された前者の施設の方が満足感を感じるでしょう。

私のコンサルティングは、スタッフ各々のパフォーマンスを最大限に発揮する事を意識しながら関わっております。
スタッフ本人の為にも、雇用している事業所の為にも本来あるべき姿を追求し続けていきます。

第一部 13:30~ 落語・コーラス・日本舞踊
第二部 18:00~ 飲食・ゲーム・大道芸人・太鼓・盆踊り

二部の一般の部からは、近隣住民の方やお子様達の参加が多く、しっかり地域貢献の一環を担う事ができました。

今回うれしかったのは、スタッフのご家族の参加が多かったことです。
これは、自分の職場・仕事を披露しても良いと思う心のあらわれでしょう。
「私の母です」「私の娘です」・・・・とご紹介いただく度に、改めて「身内に自慢できる職場作り」を心したいと思うのでした。

Photo_7
Photo_8
Photo_9
Photo_10
Photo_11
Photo_12

  

優良人材の獲得合戦

本日は、会社説明会の参加率を劇的にアップさせる手法と題して、株式会社ポジカルが主催する仮想空間セカンドライフの説明会を聞かせて頂きました。

http://www.posical.com/

第一部 セカンドライフの可能性
     「バーチャルワールドが変える対話」
     経済産業省 産業クラスター計画・ネオクラスター
     推進共同体 IT系コーディネーター
     バーチャルワールド研究所所長 足立明穂氏
  
    「就活テーマパーク”ポジカル島”の活用法と実績」 
     株式会社ポジカル 代表取締役 白井幹人氏

第二部 実演!セミナー会場とセカンドライフ会場をつないでパネルディスカッション!

セカンドライフとは、コンピューターの中にある仮想空間で、3Dを舞台にバーチャルワールドが繰り広げられており、リアル世界顔負けの空間です。

ユーザーである自分の分身はアバターと呼ばれユーザーが自由に設定できます。
自分が付けたアバター名で活動するので、現実は誰かはわかりませんが、空間の中で人と知り合ったり、就職したり、物を買ったり(通貨がある)、生活したり、時に結婚したりすので、だんだんそのアバターに個性が出てくるそうです。
またへんな事をしたら仲間から総スカンされ孤独になってしまう為、自制も働く世界でもあるそうです。

このセカンドライフを活用して、就職活動を支援しているお話を聞かせていただきました。

現在、大手企業も優秀な人材確保にさまざまな工夫を凝らしています。
いち早く、できる限り分かり易く、そして継続的に自社の魅力を発信し続けて、本就職に繋げていきたいと思考をこらしている時代です。

今回の現役大学生のパネルディスカッションを聞いても、早い方は3回生から情報収集をされ、4回生に混じってインターンシップを受けられるそうです。

先をいく企業では、セカンドライフ内でインターンシップ・セミナー・就職説明会などを開催しているとの事。
就職担当者に実際に会って聞きにくい質問などが出来る為、より具体的に企業を知る術にもなるそうです。

実際の工場や事務所、働いている方の顔写真や座っているデスクまで再現して現実が体感できるようになっています。

まだリアルで面談してもらうほどではないけれど興味がる会社だな・・・・
興味はあるけれど遠くて費用もかかるので行けないな・・・・  などなど

学生にとって、就職活動上、あるところまではとても有効的なツールだとディスカッションされていました。
最後の面接!これだけは相手を知る、自分を知ってもらう意味でもやはりリアルであるべきとのご意見も。

あらゆる企業がどんどん新しい発想を持って人材確保に総力を注いでいます。
人材不足と嘆いても誰も助けてくれません。
自らが魅力作りを行い、それを分かり易く伝えていく努力をするしかない!これが当たり前の姿勢です。

福祉業界では・・・・
新聞広告、フリーペーパー、落ち込みチラシ、看板、学校周り・・・・

制度や給料だけの問題でしょうか。
自らの職場や職業の魅力は伝えきれているのでしょうか。

もっともっと脳に汗をかいて考えるべきだと思いました。

愚痴をこぼしていても明日はやってきます。
頼りにしてくださるお年寄りが現れるのです。
待ってくださいとは言えません。

だからこそ、考えて考えて考え抜く・・・・
業界にいる私達の発想も今一度見直す必要があると感じている今日この頃です。

事が起こった後の対応が大切!

大阪での仕事を終えて21:30の新幹線に飛び乗りたく新大阪駅構内を大股で歩いておりました。
夕飯もまだなのでいつものように駅構内のお弁当売り場でおいしそうなお弁当をピックアップ!

大阪らしいタコのお弁当です。
イラストがとてもおいしそう~。
丸い入れ物に四つの小部屋。
①タコ飯 ②タコの形のウインナーや揚げ物 ③名古屋のてんむすならぬたこ焼きむす? ④タコの姿煮

5分後には新幹線に座っている早業、7分後にはお弁当の蓋を開けてご機嫌な私です。

さてさてまずはタコ飯を食べましょう。
ん?何で糸が引いてるの?気のせいかしらともう一度・・・やはり。
もしかしてこんな物なのかしらとパクっと一口。
味がせずにヌルっとするだけ???
おかしい気もするし、まさかとも思うし。

とりあえず確認してから食べようとレシートに記載された電話番号へかけてみることにしました。
新大阪駅の当直室へつながり丁寧に対応してくださいました。
一度販売場所で確認し再度電話を下さり、「とりあえず食さずに乗務員を向かわせますのでお待ち下さい」とのこと。
素直な私は、お腹が空いているのをじっと我慢(辛い~)
本当に食べられないのかな~と何度となく弁当を覗き落ち込んでおりました(**)

しばらくすると、女性の乗務員さんがやってこられ、第一声が「不手際があったと伺っておりますが・・・」と謝罪。
私の説明にも一生懸命に聞こうとする姿勢と共感。
「お客様、普通は糸は引きませんのでやはりいたんでいると思われます」と素直に受容。
「同じものはありませんがこちらのお弁当と交換させていただけますでしょうか」と空腹の問題解決。
私が一口食べた事を知ると再度胃薬を持参し予測される問題への対策。

新幹線を降りた頃には、製造元から謝罪と様子確認の電話が入る連携プレー。
「明日物を拝見して再度ご報告申し上げます、もしお体に変化があるようでしたらご連絡ください」ともう一押し。

次の日の夜に担当者から連絡が入りました。
匂いや状況からいたんでいた事が明らかであったこと。
連絡を受けたからこそ他の方に迷惑をかけずに済んだこと。
原因追求が済むまで出荷中止で対応されるとのことでした。

老人ホームにおいてもミスや事故をゼロにすることは不可能です。
もちろん限りなくゼロに近づける為の危機管理や対策は常に必要です。

さらに同じくらい大切な事は起こってからの対応ではないでしょうか。
相手の気持ちになり、誠実に対応することに尽きます。
次におこさないぞという迫力を伝えることではないでしょうか。
これこそがマニュアルに添った対応では引き出せない”納得感”につながるように思います。

その証拠に、再びあのお弁当が販売されたら買ってみようと思う私がいるのですから(^^)/
納得のいく出来事でした。

防火管理者講習会終了!

7月19日20日と防火管理者講習会へ参加してきました。

特定の施設に所属していないのに何で必要なの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
理由はコンサルタントの立場だからこそ必要なんだと言えるでしょう。

老人施設を総括していた時代は、防火管理者を選任しその方に火災対策の一切をお任せしておりました。

最低年2回(うち1回は夜間想定)の防災訓練が必要です。
今振り返ると当時の訓練は消防署の期待以上だったと思います。

消防署に協力いただきハシゴ車の出動、地元の消防団や近所の方々の参加(連絡網に参加)、仮本部である駐車場には本部長の私のところへ次々と非難誘導完了の報告が入ってくるなど活気あふれる訓練でした。

また比較的お元気な方が入居されているケアハウスについては、毎月1回防災訓練が行われていました。
非難リュックの中身点検や非常階段からの脱出など、やる事が当たり前のように皆さん積極的に参加されていました。
「階下の特養や老健の方々は動けない人が多いから、私達は自分の事くらい自分でやらなかきゃ」とおっしゃって下さっていました。

現在コンサルタントで関わらせて頂いている施設においても、防火管理者講習会に参加してもらい、やる気のあるリーダーによって年2回の防災訓練が行われています。

そんな状況下で、ふと自分を振り返る機会がありました。
「次回はこんな訓練をします」と報告を受けても、深くアドバイスが出来ない自分を発見。

具体的な消防関係法令とは?
火災に関する統計は?
防火管理の意義は?
防火管理の具体的制度とは?
一つ一つの訓練の目的は?
建物の動線と訓練想定のバランスは?
火災の基礎知識を本当に知っているの?

任せていた時代はそれで過ぎてきただけのこと。
今回もまた防火管理者経験がある職員がいたなら気がついていなかったかもしれません。

しかし現在は、経験の浅いリーダーが一生懸命に任務を果たそうとしてくれている段階です。
机上論コンサルティングは私のスタイルではありません。
活きた助言をする為には・・・・

改めて学習して良かったと思っております。

休み時間も帰りも質問だらけで先生に迷惑がられていたかもしれません(**)
先に実践経験があっての理論付けのため、前から疑問に思ってた事も盛りだくさん。
消化不良が解消された感じです。

聞ける人がいるというのは心強いと実感します。
コンサルタントである私もまた頼れる存在であるべきだと思いました。

さっそく気がついた事を整理しています。
次の防災訓練にはしっかりと助言させて頂きますね。

Photo_3
Photo_4

京都祇園祭

祇園祭は八坂神社の祭礼で、大阪の天神祭・東京の神田祭とともに、日本三大祭のひとつです。

その歴史の長さ、豪華さ、また祭事が1ヶ月にわたる大規模なものであることで広く知られています。

およそ1100年前、神泉苑に日本全国の国の数に準じて66本の鉾を立て、祇園の神を祀り災厄の除去を祈る祇園御霊会を行ったのが始まりと伝えられています。

高さ25mにもなる「鉾(ほこ)」や「山」は各々を担当する町がそれぞれ大切に保管・整備されているそうです。
財産評価が話題になっており、高額なもので3億とも言われているものもありどのように保管されているんだろうと不思議でした。

またこれらは単なる伝統やしきたりだけではなく、京都市民の独立自営の象徴と聞いて歴史の中での絆を感じいりました。
戦乱や焼亡をのりこえてきた町衆の、かたい結束と富と誇り・・・・
江戸時代から現在そして未来へと続くのでしょう。
ジっと巡行を見つめていると、江戸時代の人が見えたり、まだ見ぬ先の未来人が見えたりしたのは気のせいでしょうか。
神秘的な感じさえしました。

知人が毎年予約しているという日本料理店。
ガラス張りの4階から、これぞ動く美術館!を実感しました。

先頭は長刀鉾(なぎなたほこ)/32の山鉾中
Photo
Photo_2
Photo_3
Photo_4
Photo_5
Photo_6
Photo_7
Photo_8
Photo_9
Photo_10
Photo_11
Photo_12
Photo_13
Photo_14
Photo_15
Photo_18
Photo_19
Photo_20
Photo_21
Photo_22
Photo_23
Photo_24
Photo_25
Photo_26

回を重ねたベテランさんと普通の人の違い?? 休んでいる時も大サービスのおじさん!カシャ!!Photo_30

Photo_29

大正11年生まれ!現役ママさん

Photo_6

Photo_9

ギ~と扉を開けると「いらっしゃい~」と同時に、昔懐かしい雰囲気そのままのレトロなBarへタイムスリップ。

51年目を迎えるお店にいる86才の現役ママに会いたくて訪れること3度目です。

「ママさんの顔を見にきたの、前回はお休みで残念やったわ」との声かけに、

「上手いいなさんな、こんな年寄り見たかって楽しみないやろに」と照れ笑いで切り返し。

何がすごいって、

●カウンターの向こうで立ちっぱなし!
「えっ 背の高い椅子に腰かけてはるんかと思ったわ」というと、「腰かけて仕事できますかいな、ずっと立ってるよ、何も苦にならんわ」と一笑。

●お客さんとの会話は現役!
「本当にモテナイ人はそんなん言わんよ、あんまり遊びすぎたら大切な人無くすよ」に50代の男性も納得の表情。

「うちは51年目に入るわ、そちらさんも後20年はいけるね」との掛け声に、Bar経営30年目を迎える同業者客が「ここ来たらまだまだひよっ子やな~」と我を見つめ直す。

●勘定計算はすべて暗算!
「お客さんおあいそです」との声かけに伝票に目を向けすかさず計算。「これだけは間違えへんのよ」と自信満々。

日々、老人ホームやデイサービスで介護予防、認知症予防の視点をベースにコンサルティングをする私にとって、その答えの集大成がここにあるのです。

誰かに必要とされる存在感、やらなきゃいけない役割、考えなければならない適度な作業。
これらすべてが自然と生活の中に織り込まれている結果です。

「周りが心配して走ったらあかんよ~って止めるんよ、そんなん急に止まれますかいな、その方が危ないわ」とのなにげないママとの会話に自分の仕事を振り返る私がいます。
良かれと思っての配慮が要介護へと導いていないか??

「新聞の字なんて大きいから何ぼでも見えるよ」と目の前で読んで下さり「視力検査も下まで見えるんよ」とママ。

「えっ、今まで老眼とかで苦労した事ないんですか?」と聞くと、「眼鏡無いからって不便感じた事もないわ」とニッコリ。

「ほんまかいな~私もママ目指すわ」と思わず本音が出た私でした。

目指せいつまでも現役!

Photo_8