コンフリクトと組織力

組織活性に必須!コンフリクト

介護現場を運営していると、何もない日が珍しいくらい日々課題が浮上してきます。

その一つが、職員各々が抱えているコンフリクト(不満・衝突・葛藤など)です。

「○○がやれない!」「○○リーダーが調整してくれない!」「現場を理解してもらいない」などなど。

現場をラウンドしているとそんな職員の本音と出会います。

果たしてこれを厄介だと思うのか、必要不可欠と捉えることができるかは大きな違いです。

なぜなら組織は常に活性化し続ける必要があります。

一見何事もなく、平和に感じる組織が必ずしも良いとは限りません。

周囲に同化した事なかれ主義の組織や、意見さえ聞いてもらえない組織だとコンフリクトさえ発生しないのです。

健全な組織要素の一つは、協業することで生じるコンフリクトを解消し、パフォーマンス力が高まっていくプロセスです。

そのため上記のような意見を、属人的な個人の不満として解決するのではなく、「そもそも起こりうる原因とは?」に注目すると組織システム改善の有益な情報になる場合が多いのです。

コンフリクトを組織のエネルギーに変換する関わりが重要です。

組織開発 人材価値を高める

人材の価値は無限です

コンサル先の職員と接して思う事は、つくづく人っていろいろな側面を持っているなということです。

例えば、仕事はきっちりとやりたいタイプ!組織としては責任感がありとても助かるのですが周囲に厳しく当たり散らす職員。

やらないといけない事に沢山気づけるタイプ!提案はありがたいが現実進まない事が不満につながる職員。

コミュニケーションが進むタイプ!和ませる部分を通りこすと本題からズレてしまう職員。 などなど

一人ひとりはとても良い部分が備わっていて微笑ましいのですが、組織の中では問題視される部分です。

組織としては、その良さの部分を最大限活かしながら、活躍の経験を通して本人自身の気づきにつなげていきたいところです。

今回は進まない事に不満を感じていた職員との対話で、「その時あなたはどうしてたの?」と尋ねてみました。

「だって・・・」と小さな声で反応されたので、「○○さんがやってくれないという事は分かったよ。そしたらその事実を前に自分として何ができるか考えてみようか」と投げかけてみました。

「例えば相手が書いてくれないなら、こちらから書いて相手に確認してもらう」とかね。

「目的は正しい情報のやりとりだよね」と。

それを聞いてじ~と考えている職員、自分のやるべき事もあるのだと気づいてくれたようです。

相手と自分の立場を入れ替えてみたら、気持ちが落ち着かれたようです。

次の訪問時に声をかけてみようと思います。

組織開発 介護リーダーとして 

アクションプランの実施

現場に関わる際に意識しているのは、結果に到達するまでのプロセスです。

弊社が主に現場で関わらせて頂くのは、フロアリーダーや総括リーダーとなります。

総括リーダーともなると、自ら現場で指揮をとるとそれなりの結果は出るのです。

総合能力を持っているからこそ昇格していると考えれば当然です。

リーダーであれば褒めてあげたい部分ですが、総括リーダーに求められる役割とは何でしょうか。

例えば、ある入居者様の看取りがスタートします。

この手の課題になると、職員それぞれにおいてメンタルや対応スキルにはギャップが出てきます。

もちろん研修はしっかりやっているし、多職種間におけるカンファレンスにも出てもらっています。

それでも気づきが今一つ、醸成されているようには思えないスタッフがいます。

そうなると、ついつい「こうして」「ああしよう」と言いがちになってしまいます。

そんな時に総括リーダーの役割とは何でしょうか。

その場を落ち着かせるだけで終わるのか、その機会を将来に向けた主体性を構築する関わりとするかです。

そもそも配慮不足が気になるスタッフの方そのものの気持ちは、その状況についてこれているのでしょうか。

その場にいる自分自身をどうとらえているのでしょうね。

仕組み、ルール、手順など構造的な部分が明確であるのと、人が「がんばろう!」と思える動機づけは別の課題です。

さて、総括リーダーはこのまま言い続ける事が自らの役割ではないと気づかれました。

まずは、介護職員だけの座談会を開くそうです。

誰にも遠慮せずに、自分たちの本音が話せる安心で安全な場の提供こそが、自分の役割だということを。

調整力

組織開発の要素

7月に入りコンサル先では各部署に中途採用の職員が配属されました。

そのような中、配属先のリーダーの役割はなんでしょうか。

自らのチームに馴染んでいただくのみならず、働く意欲をどこまで引き出せるかが重要です。

もともと新しい職場への期待や意気込みが高い状態です。

だからこそ、そのエネルギーが縮まることがないよう意識的にアプローチする事が問われます。

「ここで頑張るぞ!」「目標を達成しよう!」という気持ちへ明かりを灯す為にも、初回オリエンテーションはとても大切であり、動因(ドライブ)の部分です。

ここでは「あなたと私が見ているものは?」「私たちはどちらに向かっていけばよいのか?」を共有することで、入職者の漠然とした思いが期待に変わってきます。

ただしこれだけだと精神論の域を超えません。

同時に大切なことは、やる気の継続、能動的に仕事へ取り組める仕組みも(誘因 インセンティブ)構築することです。

昨日の部署は、特定の指導者が集中的に教育することで、日々の進歩や本人の苦手な部分を確実に把握し、相手に合わせて指導に強弱を付け確実に成長に導いていきます。

さらに毎日フィードバックで、気を付けるべき点と良かった点を本人に伝えることで、やる気を継続させているのです。

調整力がある人とは、このように思いを行動まで落とし込める人です。

さて、組織開発に取り組む場合も関係性を築く上での調整力は必要になってきます。

組織開発

データ分析

外部環境の急速な変化にしなやかに対応するためにも、組織のコミュニケーションや関係性など「ソフトな構造」に注目する必要があります。

いわゆる組織の成果を上げるで、一人ひとりの持ち前の力を発揮することが求められます。

ただし成果を上げる前提条件には、組織やチームの目的・目標が明瞭であり、共有していることが重要です。

病院や老人ホームなどの現場では、医師、看護師、技師、療法士、介護士など、多職種の協働でなりなっています。

それぞれが知識技術者であり、専門知識を活用しながら、現場の仕事を通してその能力をアウトプットしています。

互いの専門知識や能力を、同じ目的に向かって発揮してしてくれる場合、これぞ「The 強み」であり、事業所の特徴として鮮明に表れます。

しかし逆もしかりで、中には自分がやりたいことに終始し、その力が組織目標に連動していない人もちらほら。

自分ができる最高の仕事をするのは極めて大切なのですが、組織人としてチームで結果を出す以上、部分最適化のみならず、全体最適化への意識が重要になってきます。

「資格は欲しいがあなたでなくても」と言われないように、それぞれの組織で輝いて頂くためにも関係性を見直す機会が必要です。