介護事業所のコンプライアンス

気づいていないマナー違反から始まっています

コンプライアンスとは「法令遵守」。
法律や倫理に則った企業活動を指し、不祥事や不正行為による引責辞任のニュースを目にする度に唱和しているだけではいけない事を実感いたします。

介護事業所においても、他人事ではありません。
虐待や拘束は人権や尊厳に関わるという意味において「やってはいけない」という認識が一般的ですが、多くのケースは、職場が生活を舞台にしているだけに、自分の価値観と混同しがちになってしまいます。
「悪いことをしてはいけない」のこの悪いと思う観点が、人それぞれ違うだけに知らず知らずの間にコンプライアンス違反になっているのです。
一般的に多いのは、SNSでの情報発信、職場外での個人情報の会話、勤務時間の私用行動、お礼の受け取りなどのケースです。  

ではさらに身近なケースで考えてみましょう。
レベル的には、「気づいてもいない違反」→「これくらいならと思っての違反」→「黙っておこうと心にひっかかる違反」→「誰も見てないだろうという確信犯」へといつの間にか組織体質そのものが変化、麻痺していくのです。

行動分析学では、ある行動をした直後に、嫌な事があると、その行動をしなくなります(弱化)。
ようするに、規則を破ると、罰せられる不安があるので、その行動を慎むわけです。
しかし、罰せられるのが嫌だから慎むというのは、あまりにもお粗末であり、できれば、「皆で守ろう」「自分達の職場を良くしていこう」という風土作りに知恵を絞られる方が良いと思います。

例えば、
利用者や入居者の為に常備してある飲食を何気に食べてしまうというケースはどうでしょうか。施設のイベント目的、家庭的な演出目的、福利厚生の位置づけとして、公に認められているケースとの違いを再認識してもらう時間が必要かもしれません。

現場が忙しく事務作業が出来なかったので資料を家に持ち帰るケースはどうでしょうか。一生懸命に仕事をこなそうと取り組む姿勢には感謝しつつ、お互いで正否を再認識する必要がります。もちろんこんな大切な職員が次の問題へ移行しないよう、やらずに済むシステムを考えてやるべきではないでしょうか。

職場でのスマホの充電はいかがですか。誰もが当たり前にし始めたらどうしますか?これは節度ある行動として場所や時間や状況の限定は必要かもしれません。イメージとしては、人様の家にお邪魔して許可なくTVを見始める人は少なく、おそらく一言声をかけますね。行動分析学的には、いわゆるマナーを守らない事を当たり前としてしまう風土作りを強化している事になります。

気づいた時にお互いが注意できる環境を通じて、人は学習していけます。
前向きに自己の行動を正そうと思わせてくれる職場で仕事をしたいものです。

シンガポールのナーシングホームを見学

海外の老人ホーム

シンガポールのナーシングホームを見学をさせて頂きました。
理由は、急速に進むシンガポールの高齢化に現場がどのように対応し変化していくのか、この時点で拝見しておきたかったからです。

ご存じのとおり、65歳以上の割合7%以上は「高齢化社会」、14%以上は「高齢社会」、21%以上は「超高齢者社会」と呼ばれる中、日本が高齢社会に移行した期間は、わずか24年間(1970年から1994年)で2016年は27・3%となっています。
シンガポールはというと、2000年に高齢化社会となり2016年で12.4%と右肩上がりの上昇で、日本以上に短期間で進んでいます。
 
シンガポールの社会保障制度を見てみると、中央積み立て基金(Central Providence Fund: CPF)があり、国民および永住権所有者には、月額給与の一定割合(11年は20%)を個人口座に積み立てることが義務付けられた公的年金制度があります。雇用者も一定額割合(同16%)を拠出するものです。

積立金は政府が運用して利息を付けており、住宅購入資金や教育費、医療費はここから充当でき、残りは原則55歳以上から引き出し可能ですが、途中で積立金を取り崩すことで老後資金が途中で底をついてしまうという問題もあるそうです。

1996年に制定された「両親扶養法」なるものは、60歳以上の自活できない両親の扶養を子供に義務づけるものであり、高齢の親と同居する世帯などは、所得税控除などの優遇制度が設けられているそうです。街中のあちらこちらに見かける大型ショッピングセンターの1階には、デイサービス、クリニック、フィットネスジム、保育園の複合施設が備わっています。

ともあれ日本の年金制度のような分配もなく、社会や組織の相互扶助が薄いとなると、低所得の人にとっては厳しい仕組みともいえるでしょう。
 
それを踏まえて、公的なナーシングホーム、日本でいう特別養護老人ホームがどのように運営されているのかを見学させていただきました。
私が特別養護老人ホームの運営に携わったのが2000年、あれから18年が経過する中、当たり前になされていた介護方法は今や非常識だという事が多々あります。
当然ですが、成長のプロセスであるため一足飛びにいくはずはなく、今の日本の介護が素晴らしいと言われるのもそんな歴史があってこそです。

シンガポール北東に位置するポンゴル地域にある「光明山修身院」。1980年代に僧侶の方が独身で身寄りがない方の救済目的でスタートし、今は車椅子レベルの方が入る老人ホームです。三度の移転を経て5年前に開設。お部屋こそ8人部屋ですが、起床後はどの部屋も綺麗にベッドメイキングされています。また見えない箇所の車椅子など整理整頓され丁寧さを感じます。運動、料理、クラフトなど様々なメニューが計画的に取り組まれています。常日頃、整理整頓の精神は介護の丁寧さにも反映してくることを実感しているだけに興味が惹かれます。

また驚いたのは、開所後5年しか経過してないにも関わらず改築を重ねていらっしゃるところです。
例えば認知症フロアは、部屋ごとにカラーを変更したとのこと、淡いピンクやグリーンなど認識しやすいようにとの配慮からです。
おなじく床材をウッドテイストに変更したのは、家庭の雰囲気を狙っての事だそうです。
屋上には憩いのガーデンを新設し、ガーデン内は車いすの人も対応できるよう色々と想定して設計されていました。

新設の建物をさらに改修していくという発想に興味を持ちました。
良くある事ですが、きっと後から気づく事が多かったのでしょう。日本だと仕方がないと終わらせてしまう事が多いのではないでしょうか。
古くなったから改修という発想だけではなく、これではいけないから改修という、こんなところに運営発展の予兆を感じます。
シンガポールに住んでいる日本人の方は、「日本に比べ、税金がどのように使われているかが実感できるので払いがいがある」と言われていました。

現状維持を良しとせず、環境に合わせて柔軟に変化する事が自然な介護現場を見ていると、シンガポールの福祉業界の発展が楽しみです。

複合施設 2周年記念

7チームで投票決戦

開設後2年目とあって、皆さん昨年よりバージョンアップされています。

数カ月前より入居者や利用者の皆様と職員が作品を作成し、この日がそのお披露目です。

当日は、来設された皆様に投票いただき、夕方にはランキングが発表されます。

楽しみ!!

何よりも、自作を囲っての「あ~でもない」「こ~でもない」の会話に値打ちがあるんですよね。

民家を改装

住宅街の一軒家

コンサル先では小規模なデイサービスを手掛けています。

近い将来、社会福祉法人開設時のための準備段階として始めたのですが、まもなくその時期がやってきます。

今度手掛けるのは30人規模、スケール感が違うのでまた一つステップアップが必要です。

ここは、前住人がお住まいの時に見学に来てますが、部分改修で見事にデイサービスに生まれ変わっています。

中庭はそのまま、家庭的な雰囲気がここの良いところです。

認定社会福祉士

認定審査合格証書

2017年度の認定社会福祉士認定審査の合格通知が届いていました。

高齢、障害、児童・家庭、医療、地域社会・多文化とさまざまな分野がありますが、私は高齢で取得させて頂きました。

地域包括ケアの定着一つとっても、多職種間の通訳が必要になってきます。

あらためて社会福祉士の活動範囲が広がる事を実感します。