テーマ2 パパの介護

【第1回】新たなサービスで再出発

優先順位は囲碁

3月23日母のがんが発覚。
家族同席で来院するようにと呼びだしを受けていたので、ある程度のことは想定していました。

そのため、診察を受ける前に、お世話になっているケアマネへ、父の介護サービス内容を変更したいと打ち明けました。
この意味するところは、長らくお世話になったケアマネ、訪問看護、デイサービスや訪問介護に区切りをつけるということです。

残念ではありますが、2つの目的を達成するためです。
①母の残された時間を優先する
②父の囲碁を優先する
この二つを叶える介護サービスとは?

今までは、母、私、妹、同居の姪っ子や隣人の協力で、我が家の在宅介護は成り立っていました。
とはいえ、母がメインの担い手であったことに違いはありません。
その母の時間に限りがあるとなると、想定場面は大きく変わってきます。

要介護4の父らしさ

父親が要介護4となって、早3年が経過します。
心筋梗塞2回、腹部大動脈瘤2回、胸部大動脈瘤2回の手術を経た循環器系の疾患を持っています。

手術の後遺症で、下半身麻痺、排尿、排便障害があり、車の座席に座っても自分で足を上げることすら出来なくなりました。
そう、我が家の転換期は、まさに父の介護から始まっています。

そんな父の日課は、月曜日~土曜日まで、毎日昼から囲碁クラブへ通うことです。
それこそが、まさに生きる楽しみだからです。

家族や隣人が相互に協力し、朝、昼、夜、送り出し、迎え入れ、適宜タクシーも活用し、リレーしながら日課を保ってきました。
複数の介護事業所との連携も、しっくりと馴染んでいた、そんな時でした。

サービスの切り替え

2つの目的を同時に叶えるため、私が選択した新しいサービスは、看護小規模多機能型生活介護です。
通称”看多機”と呼ばれるサービスは、訪問、通所、泊りを一つの事業所で提供します。
”在宅介護”を選択した家族や本人の日常を支えてくれるサービスなのです。

4月22日。
母が初めて、化学療法で入院する日、同じく父も初めて、ショートスティに泊まる日となりました。

我が家にとって、二度目の生活をカスタマイズする時期です。
このように、変化する状況に合わせバージョンアップを繰り返し、その時期のベストアンサーを探ります。

【続き 第2回 子連れ出勤ならぬ、親連れ出勤】