テーマ1 ママの医療
【第42回】医療連携をたどる(最終回)
医療連携をたどると
船上でのメディカルセンターの医師、看護師の皆様
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ヘリで搬送くださった海上保安部の救命部隊の皆様
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救急車の関係者
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九州の病院の医師・看護師・MSWの皆様
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介護タクシーの皆様
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大阪の病院の医師・看護師・リハビリ・MSW・サポート等の皆様
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介護タクシーの方
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そして在宅介護を実現してくださった関係者の皆様
(訪問医療・訪問看護・ケアマネ・福祉用具・訪問介護・訪問入浴・薬局・在宅酸素)
ケアマネが、日々の介護サービスに偏りがでないよう、プランを組んでくれました。
この中で母の楽しみといえば、訪問入浴です。
お風呂が大好きな母に、どんな状態になっても入浴が提供できたことに感謝します。
こうして、皆様が繋いでくださった2ヶ月でした。
今回は医療が中心であっただけに、訪問看護と訪問医療の連携が鍵でした。
訪問医は、訪問看護が困らないよう置き薬、医療材料を準備されます。
先生は、訪問看護の方々のおかげて自分たちの仕事が成り立っているのだとおっしゃっていました。
要するに訪問看護師が何か気づいた時に、速やかに次の行動が取れるよう環境を整えているのです。
訪問看護師いわく、このクリニックの先生は、医療物品を揃えてくださるので動きやすいとのこと、この意味は私も良くわかります。
何事も準備で成功の可否が決まるものです。
初日に薬局の方が物品を運んでこられた時に実感しました。
この連携は、どの薬局でも取れるものではありません。
やはり、日頃から運営方法を共有され、クリニックの方針を理解されている薬局ならではです。
また訪問看護師は、気になったことを伝えるとすぐに指示がもらえるので助かると言われていました。
それもそのはず、気づく場面の多くは、在宅訪問した際です。
当然、滞在時間中に課題は解決したいものです。
そのため、すぐに連絡が取れる、返事が返ってくる体制は両者に必須です。
家族としても、何度かその場面に合いまいた。
その度に、すぐに折り返しの電話をいただけて、ありがたかったです。
医師が、訪問看護を連携のパートナーとして信頼している結果です。
一般的には、どの医師もそうかと言えば、難しいのも現実です。
だからこそ、関係者からの情報が大切なのです。
連携とは、自分がいない時に、自分以外の誰かが繋いでくれている現象です。
今回、この連携に私たち家族も入れた気がします。
家族なりに、先生や看護師の皆様に頼るばかりでなく、自分たちでできることは何かを考えました。
可能な限り、関係者の皆さんに協力できることを実行してみました。
こうして、一人ひとりが役割を担い、誰一人抜けても成立しなかったであろう、サービスがここにあったことを記しておきます。
ママの医療、全42回のシリーズを終わります。
医療者として、あるべき姿の在宅医療を実体験できたように思います、少しでも伝わるものがあれば幸いです。